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病院・医療機関に特化した予約システム

人命を預かる医療機関は多くの方が訪れます。インフルエンザが流行っている時期や、シーズンによっては予約が取れないほどの人で溢れかえっていて、長時間待たされてしまうケースもあります。それを少しでも解消する為に予約システムを導入する病院も増えてきています。単に予約をするのではなく管理機能を搭載したタイプもあり、業務の効率化に役立っています。そんな医療機関に特化システムを導入する際の注意点や、ポイントに着目しています。

病院が予約システム導入時に検討すること

「便利だからと聞いたから。」「売上アップに貢献してくれるのでしょう?」と言って自分が経営する医療機関にあっているかを確認せずに予約システムを導入するのはとても危険です。

安くないコストが発生するだけでは無く、スタッフへの研修や打ち合わせなど時間的なロスも発生するので事前にリサーチをしなければなりません。また病院は美容院やスクールの様に予約ありきで通院される方だけではありません。急患であったり、予約時と状況が変わったというケースもあったりして予約がメインにならない場合も多々あります。その状況を踏まえた上で、本当に予約システムが必要なのかを検討するのが失敗のリスク回避に繋がります。

受付している診療科目や立地条件、土地柄で患者の層が変わります。美容クリニックなどは老若男女問わず受診するのでシステム導入してもプラスになりやすいですが、機械に疎い高齢者が多いクリニックでは導入は不要です。これも高齢者に多いですが予約制に拒否反応を起こす方もいます。それによって患者数が減ってしまう可能性もあるので、導入すれば必ずしも売上アップ、患者数が増加する訳ではありません。

電子カルテとの連携

カルテといえば医師やスタッフが患者の診療録を記録、確認するものですが近年ではカルテもデータベース化し電子カルテとして生まれ変わりました。電子カルテも予約システムと同様にサーバーやデジタル端末で管理するもので、記入ミスや読み取りミス、紛失の可能性が減り多くの病院で導入されています。

そんな電子カルテが予約システムと連携する事でより便利なサービスになります。予約の際に会員登録が必要ですが、登録情報からカルテを検索し一致する情報へ紐付けます。その情報が予約情報と一緒になって反映されるので患者の状態をしっかり把握出来るのがメリットです。もちろんクラウドに保管されている膨大な数のカルテから一瞬で検索が出来るので、時間・手間もかかりません。

ちなみに電子カルテは決まったメーカーから輩出されているものであればIT導入補助金が対象になっているケースもあり、且つ予約システムの一部も対象です。コストがネックで導入を諦めている病院は、これらの補助金に頼るのも一つの手段です。仮に電子カルテと紐付けしない場合は別々のシステムになるので、アナログな方法で管理しなければなりません。しかし独立したシステム同士になるので、どちらかのサーバーがダウンしても、バックアップとして残っているのでデメリットばかりではありません。

患者の年齢層を考える

年配の方が多い病院の場合、そもそもスマホやモバイルの操作に明るい人ばかりでないため、導入してもあまり恩恵が受けられない可能性がある。予約システム導入時に必ず考えて欲しいのが患者の年齢層です。一部の診療科目を除き、一般的に通院が必要なのは若年層よりも高齢者です。近年の高齢者はスマホやタブレットを使いこなしている方もいますが、まだまだ少数で電話予約すら嫌がる方もいます。そんな状況で予約システムを導入しても意味がありません。

ですがシステム自体のテンプレートの中には高齢者向けのわかりやすいタイプを用意する、あるいは直感的な操作が出来る様になっているものも存在します。立地しているエリアや年齢層を把握しながら導入検討がリスクを背負わないカギとなります。

年代別インターネット利用状況によると全体を通して8割程度、13〜40歳までは9割を超えています。しかし5〜60代になるとガクンと下がり7割程度になり、70代を超えると4割程度まで落ち込みます。一般的な定義として高齢者は65歳以上を指すので導入前に患者の年齢層を割り出し比較してみて下さい。但し今後は高齢者でも気軽に利用出来るネット環境が開発される事が懸念されるので、今よりもインターネット利用率がアップする事が期待されています。

定休日や臨時休診は設定できるか

インターネット上から予約が出来るのは大変便利ですが、単に予約をするシステムであれば顧客満足度はさほど上がりません。原因は予約した時の状況把握が出来ないからだといわれています。

「予約をする」というのはそもそもスムーズに通院を終わらせたいからです。その為、わざわざ混みあっている時間に予約をするのはナンセンスです。また自分のライフスタイルに合わせて予約を行うので希望した時間に開院していないと予約の意味がありません。予約システムの中には予約のみに特化した簡易的なタイプもありますが、顧客満足度を考えるのであれば営業時間、混雑状況を掲載しているタイプを選択して下さい。後々設定可能なタイプ、混みあっている時間を更新しながら表示するタイプなどシステムによっても大きく違うので確認しながら導入すると良いです。

合わせて前持って定休日や臨時休業を反映出来るシステムだと患者側だけではなく病院側にもメリットがあります。未来日更新をする場合は、あらかじめ日付や時間の設定だけでは無く理由を記入出来るので顧客がアクセスした時にストレスが溜まりにくいのが特徴です。

使いやすいデザイン

デザインというのはただの装飾に感じられますが、導入検討の際はとても重要なポイントです。運営側としてはいかに操作しやすく多機能、あるいは管理がしやすいかに特化しがちですがアクセスする顧客側の立場になってみましょう。

必要な情報を掲載している事が前提ですが、情報過多だと顧客は予約を諦めてしまったり疲れてしまったりする事もあります。特に予約システムが初めての場合は戸惑ってしまいます。システムにはいくつかのテンプレートが含まれているのがほとんどなので、患者の年齢層や操作性を考えながら設定していくと良いです。予約時間だけでは無く軽い問診表や、患者が気になる点を記入出来るものであれば多くの方が利用しやすいです。

当然ですが予約システムにたどり着くまでのサイトのデザインも大切です。病院の場合は変に装飾をつけるのではなく必要事項を分かりやすく明記するのみで構いません。ヘルプやガイド機能をつけると更に分かりやすいです。運用側の管理画面もシンプル且つ分かりやすいタイプもあるので、導入前に確認してみると良いです。

但し多機能になればなる程、確認や分析するポイントが増えるので分かりやすさやシンプルさから遠のきます。どこまで許容するかはその病院の方針だったり、患者の層で違ったりするので納得の行くまで確認して下さい。

まとめ

運営側、顧客側どちらにもメリットがある予約システムは、導入の際に検討しなければならないポイントがいくつもあります。まず患者の年齢層やニーズをリサーチし、それに合ったシステム導入が必要です。

電子カルテとの紐付けはもちろんですが、デザインや定休日の記載可否も大切なポイントです。これらを吟味し病院の特色にあったシステムを導入する事で、顧客満足度・管理のしやすさどちらも手に入ります。一番やってはいけないのが「どこも導入しているから。」と思考停止のまま導入する事です。