クラウド型予約システム徹底比較

予約システムが重いときに行う負荷対策

公開日:2018.07.05 更新日:2022.03.07

サロンや飲食店、企業など、今では様々な分野で当たり前に使用されている予約システムは、クラウドやASPシステムによって、より手軽に利用できるようになりました。しかし、便利なこのシステムにも過度のアクセスによる利用制限や、サーバーが停止してしまうなどのリスクもあります。あらかじめアクセスが集中したときの対策をしっかりと行っておくことで、システムダウンによる収益損失の機会や、顧客離れなどのリスクを回避することができるので、導入前に一度、どのような対策方法があるのかを確認しておきましょう。

まずどのような時にアクセスが集中するか調査

予約システムの負荷対策を行う前に、まずは運営するサイトにおいてアクセスが集中する原因と可能性を考えてみましょう。サイトにおけるアクセスが集中しやすい状況とは、主に利用者の市場動向がポイントとなります。例えば、幅広い人々をターゲットとしたイベントや、著名人を招くセミナーを開催するときは、特定の期間に多数の応募が集中すると予想されるため、サーバーに負荷がかかりやすい状況となります。

また、運送業やレジャー施設、レンタルスペースなどはシーズンによって需要が極端に変動するので、ピーク時にアクセスが集中する可能性があります。さらに、サロンや飲食店などのサービス業の場合は週末にかけてアクセスが集中することが予想されます。

専用環境で予約システムを運用する

予約システムの負荷対策として最もおススメできるのが、専用環境でのシステム運用です。無料、または低価格で利用できる一般的なASPやクラウドの場合、ほとんどが共有環境にあり、過度にアクセスが集中したときのサーバー耐性にはあまり期待できません。

しかし、ある特定のユーザーだけでサーバーを利用することができるようにした専用環境の予約システムであれば、あるクラウドのキャパを1つのユーザーのみで占有できるため、共有環境よりもある程度負荷に対する耐性を上げることができます。また、サーバー自体も自由にカスタマイズすることもできるので、高負荷に耐えられるサーバースペックへ変更したり、台数を増やしてアクセスを分散させることが可能になります。

クラウド系やASP系の予約システムは他者と共用している場合が多い

先ほども少し触れましたが、予約システムには共有環境と専用環境の2種類があります。共有環境は1つのサーバーに対して、複数のユーザーでシステムを使用することです。現在、多くの企業で利用されているASP系・クラウド系システムは、この共有環境にあたります。

共有環境の下では、他ユーザーと同じサーバーをシェアしている状態にあるため、サーバー内のあるユーザーにおいてアクセス集中などによる高負荷がかかると、そのほかのユーザーに対してもサービス停止やアクセス制限がかかる恐れがあります。一方、専用環境では特定のユーザーのみの使用となるため、こうした他ユーザーのアクセス状況に左右されること無く、安定した環境でシステムを運用できるというメリットがあります。

まとめ

専用環境による予約システムは共有環境のシステムと比較して運営コストが多少上がりますが、アクセスが集中したときなど、サーバーが重くなっても接続遅延やエラーを起こすことなく、サイト上でもスムーズな予約が可能になります。今使っている予約システムでは断続的なエラーが発生する、これから多くのアクセスが予想される、といった場合は顧客の獲得や利益向上などの機会を逃さないためにも、専用環境による効果的な負荷対策を行っておくと良いでしょう。