【2026年版】予約システム比較サイト

電子カルテ比較おすすめ5選【2026年】医療・サロン向け徹底解説

公開日:2026.06.19 更新日:2026.06.19

※本記事は2026年05月時点の情報に基づいています。

電子カルテは医療機関向けとサロン向けで求められる機能が大きく異なり、業種・規模に合った製品を選ぶことが導入成功の鍵です。2026年は「デジタル化・AI導入補助金」で最大450万円の補助が受けられるため、導入コストを大幅に抑えられるチャンスでもあります。

この記事の要点

  • 電子カルテは「クラウド型」「オンプレミス型」「ハイブリッド型」の3種類があり、小規模事業者にはクラウド型が最適
  • 医療機関向けはエムスリーデジカル・CLIUS、美容室・サロン向けはAionly・KaruteKun・美歴が有力候補
  • 医療向けレセコン一体型の初期費用は150万〜200万円、サロン向けクラウド型は月額数千円〜と費用差が大きい
  • 2026年「デジタル化・AI導入補助金」で最大450万円の補助、iPad等のハードウェアも税別20万円まで対象
  • サロン向けはLINE連携・予約システム・POSレジとの一体化が進み、顧客管理と業務効率化を同時に実現できる

目次

電子カルテとは?医療機関からサロンまで広がるデジタル管理の仕組み

電子カルテ 比較

電子カルテとは、従来の紙カルテに記録していた患者・顧客の情報をデジタル化し、パソコンやタブレットで管理・閲覧できるようにしたシステムです。現在は医療機関だけでなく、美容室やエステサロンでも「電子カルテ」という名称で顧客管理システムが広く利用されています。

医療機関における電子カルテは、患者の診療記録・処方歴・検査結果などを一元管理し、レセコン(診療報酬明細書を作成・計算するためのシステム)と連携して保険請求業務を効率化する役割を持ちます。

令和8年(2026年)の厚生労働省調査によると、令和5年の時点で一般診療所の電子カルテ普及率は55.0%、一般病院全体では65.6%に達しています(出典:厚生労働省 電子カルテの普及について)。

一方、美容室・サロン向けの電子カルテは、顧客の施術履歴・来店頻度・好みのスタイル・使用した薬剤などをデジタルで管理するアプリやシステムを指します。予約システムやPOSレジ(商品の販売やサービス提供時に売上実績を単品単位で記録・集計するシステム)と連携させることで、顧客管理から予約受付、会計処理までを一つの流れで完結できる点が大きな魅力です。

このように同じ「電子カルテ」でも、医療機関向けとサロン向けでは目的や必要な機能が異なります。本記事では両方の業種をカバーし、それぞれに最適な製品を比較していきます。

クラウド型・オンプレミス型・ハイブリッド型の違いは?3つの提供形態を比較

電子カルテの提供形態は「クラウド型」「オンプレミス型」「ハイブリッド型」の3種類に大別され、事業規模やITスキルに応じて最適な形態が異なります。

クラウド型電子カルテは、インターネット経由で提供会社のサーバーにデータを保存・管理するシステムです。自院・自店舗にサーバーを設置する必要がなく、初期費用を抑えられるのが最大のメリットです。iPadやパソコンがあればすぐに利用を開始でき、ソフトウェアのアップデートも自動で行われます。

オンプレミス型電子カルテは、自院・自店舗内に専用サーバーを設置して運用するシステムです。インターネット環境に依存しないため通信障害の影響を受けにくく、カスタマイズの自由度が高い点が強みです。ただし、サーバーの購入・設置費用やメンテナンスコストがかかるため、初期投資が大きくなります。

ハイブリッド型電子カルテは、クラウド型とオンプレミス型の利点を組み合わせたシステムです。普段はクラウドでデータを管理しつつ、院内にもバックアップサーバーを置くことで、通信障害時にもカルテ閲覧を継続できます。

以下の表でクラウド型・オンプレミス型・ハイブリッド型の特徴を比較します。

項目 クラウド型 オンプレミス型 ハイブリッド型
初期費用 低い(数万円〜) 高い(数百万円〜) 中程度
月額料金 あり(定額制) なし(保守費用は別途) あり
サーバー管理 提供会社が対応 自院・自店舗で管理 両方
インターネット 必須 不要 一部必要
カスタマイズ性 限定的 高い 中程度
導入スピード 即日〜数日 数週間〜数ヶ月 数週間程度
データバックアップ 自動(クラウド) 自前で対応 自動+ローカル
向いている規模 小〜中規模 大規模 中〜大規模

小規模のクリニックや美容室・サロンであれば、初期費用が低く導入が手軽なクラウド型電子カルテが最適解です。 400床以上の大規模病院では電子カルテ普及率が93.7%に達しており、これらの病院ではカスタマイズ性の高いオンプレミス型が主流です(出典:厚生労働省 電子カルテの普及について)。

一方、個人経営の診療所や美容室では、サーバー管理の負担がないクラウド型が圧倒的にコストパフォーマンスに優れます。

電子カルテの選び方は?業種・規模で押さえるべき5つの判断軸

電子カルテ 比較

電子カルテ選びで失敗しないためには、「業種適合性」「周辺システム連携」「操作性」「費用構造」「サポート体制」の5つの判断軸を明確にすることが重要です。

判断軸1:業種に合った専用設計か

医療機関ならレセコン連携やオーダリング機能、美容室・サロンなら施術写真の保存やヘアスタイル履歴管理など、業種によって必須機能は大きく異なります。汎用的な顧客管理ツールではなく、自分の業種に特化した電子カルテを選ぶことが第一条件です。

判断軸2:予約システム・POSレジ・会計システムとの連携

電子カルテ単体で導入しても、予約管理や会計処理が別システムのままでは二重入力が発生し、業務効率化の効果は限定的です。予約システムとの自動連携、POSレジ一体型の有無、会計ソフトへのデータ出力機能があるかを必ず確認しましょう。

判断軸3:スタッフの操作スキルに合った操作性

日本医師会の調査(2025年)では、紙カルテ利用中の診療所の54.2%が電子カルテの「導入不可能」と回答し、その理由のトップに「ITに不慣れ」が挙げられています。iPadでの手書き入力対応や直感的なUI設計など、ITスキルに不安があるスタッフでも使いこなせる操作性が重要です。無料トライアルがある製品であれば、導入前に実際の操作感を確かめられます。

判断軸4:初期費用と月額料金のバランス

医療向けレセコン一体型電子カルテの初期費用相場は150万〜200万円と高額です。対してクラウド型は月額料金制で初期費用を抑えられる製品が多く、なかには初期費用無料のプランもあります。

「初期投資を抑えてランニングコストで支払うか」「最初にまとめて投資して月額を抑えるか」、自院・自店舗のキャッシュフローに合った費用構造を選びましょう。

判断軸5:導入・運用サポートの充実度

電子カルテの導入時には、既存の紙カルテからのデータ移行や初期設定が必要です。訪問サポート・オンラインサポート・電話サポートの有無や対応時間帯を確認してください。

特に医療機関では診療時間外しか対応できないケースが多いため、夜間・休日のサポート体制は重要な判断材料になります。

【医療機関向け】おすすめ電子カルテ2選を徹底比較

医療機関向けのクラウド型電子カルテとして注目度の高いエムスリーデジカルとCLIUS(クリアス)を比較します。いずれもクラウド型で、小〜中規模クリニックの開業・リプレイスに適した製品です。

以下の表でエムスリーデジカルとCLIUSの主な機能・特徴を比較します。

項目 エムスリーデジカル CLIUS(クリアス)
提供会社 エムスリーデジカル株式会社 株式会社DONUTS
提供形態 クラウド型 クラウド型
AI機能 AI自動学習による入力補助 カルテよりAIが候補の薬を提示
初期費用 無料 20万円~(セルフ導入プランなら0円)
レセコン連携 あり あり
特徴的な機能 カルテ入力時間80%削減 セルフ導入で費用を抑制可能

エムスリーデジカル|AI自動学習でカルテ入力時間を80%削減

エムスリーデジカルは、エムスリーデジカル株式会社が提供するクラウド型電子カルテです。最大の特徴は、AIによる自動学習機能を搭載し、医師のカルテ記載パターンを学習して入力候補を自動提示する点です。エムスリーデジカルはカルテ入力時間を80%削減できると謳っており、診療の合間に素早くカルテ記載を完了できます。

日々の診療でカルテ記載に多くの時間を費やしている医師や、電子カルテの入力スピードに不安がある方に向いています。AIが使い込むほど精度を高めるため、導入初期よりも長期運用で真価を発揮する製品です。

CLIUS(クリアス)|セルフ導入プランなら初期費用ゼロ

CLIUS(クリアス)は、株式会社DONUTSが提供するクラウド型電子カルテです。CLIUSの大きな強みは、セルフ導入プランを選択した場合に初期費用が無料になる点です。医療向け電子カルテの初期費用相場が150万〜200万円であることを考えると、開業資金を抑えたい新規開業医にとって大きなアドバンテージです。

CLIUS(クリアス)はAIによるオーダー候補提示機能も備えており、過去の処方・検査データをもとに入力補助を行います。「導入コストを最小限に抑えつつ、AI機能も活用したい」という方に適した選択肢です。

【美容室・サロン向け】おすすめ電子カルテ3選を徹底比較

美容室やサロン向けの電子カルテは、施術履歴の写真管理、予約システムとの連携、LINE経由の顧客コミュニケーションなど、接客業に特化した機能が求められます。

ここでは特に評価の高いAionly(旧Bionly)・KaruteKun・美歴の3製品を比較します。

項目 Aionly(旧Bionly) KaruteKun(カルテくん) 美歴
対応端末 iPad専用 スマホ・タブレット・PC スマホ・タブレット・PC
POSレジ機能 一体型(標準搭載) 一体型(標準搭載)
予約機能 予約サイト機能・予約サイト連動機能 LINE連携で予約自動反映 あり
LINE連携 あり あり(予約・メッセージ) あり
カルテ共有 共有可
手書き入力 あり あり
無料トライアル 資料請求後お試しデモの利用が可能 30日間 あり
キャッシュレス決済 標準搭載 あり(Squareターミナルと連携)

Aionly(旧Bionly)|iPad専用のPOSレジ一体型で予約サイトも追加料金なし

Aionly(旧Bionly)は、iPad専用の美容室向けPOSレジ・電子カルテ一体型システムです。Aionlyの最大の魅力は、電子カルテ・POSレジ・予約サイト・キャッシュレス決済がすべて一つのシステムに統合されており、追加料金なしで予約サイト機能が利用できる点です。

AionlyはiPad上で手書きメモや施術写真の保存が可能で、紙カルテに近い感覚で操作できます。「タブレットに手書きでメモを取りたい」「複数のシステムを一つにまとめてコストを抑えたい」という美容室オーナーに最適です。

ただし、iPad専用のため、Androidタブレットやパソコンでは利用できない点は事前に確認が必要です。

KaruteKun(カルテくん)|LINE連携で予約自動反映とメッセージ一斉送信

KaruteKun(カルテくん)は、スマホだけで完結するサロン向け電子カルテです。KaruteKun(カルテくん)の特徴は、LINE連携機能によって顧客がLINEから予約した内容が電子カルテに自動反映される点です。さらにLINEを通じたメッセージ一斉送信機能により、キャンペーン告知やリマインドを顧客のLINEに直接届けられます。

KaruteKun(カルテくん)は30日間の無料トライアルを提供しているため、導入前に実際の操作感やLINE連携の使い勝手を十分に試すことができます。「LINEをメインの顧客コミュニケーションツールとして使っている」「予約の取りこぼしを減らしたい」というサロンオーナーに向いています。

美歴|施術カルテを顧客本人とアプリで共有できる唯一の機能

美歴は、美容師と顧客をつなぐ電子カルテアプリです。美歴の最大の差別化ポイントは、作成した電子カルテを顧客本人とアプリ上で共有できる機能を搭載している点です。施術ごとのヘアスタイル写真や使用薬剤の情報を顧客自身がスマートフォンで確認できるため、来店前にスタイルの振り返りや次回の相談が可能になります。

美歴のカルテ共有機能は、顧客との信頼関係構築やリピート促進に直結します。「カウンセリングの質を上げたい」「顧客に施術履歴を見える化して満足度を高めたい」という美容師・サロンオーナーにとって、他にはない独自の価値を持つ電子カルテです。

電子カルテの費用相場はいくら?初期費用・月額料金の目安

電子カルテの費用は業種と提供形態によって大きく異なり、医療向けオンプレミス型なら数百万円、サロン向けクラウド型なら月額数千円〜と幅があります。

医療機関向けの場合、レセコン一体型電子カルテの導入費用相場は150万〜200万円程度です。これにはソフトウェアライセンス料、サーバー設置費用、初期設定・データ移行費用が含まれます。クラウド型であれば初期費用を大幅に抑えられ、CLIUS(クリアス)のようにセルフ導入プランなら初期費用無料という製品もあります。

美容室・サロン向けの場合、クラウド型電子カルテの多くは月額料金制を採用しており、月額数千円〜1万円台が相場です。AionlyのようにPOSレジ・予約サイト機能が含まれるオールインワン型であれば、複数のシステムを個別に契約するよりもトータルコストを抑えられるケースがあります。

以下の表で業種別の電子カルテ費用相場をまとめます。

区分 初期費用の目安 月額料金の目安 備考
医療向け(オンプレミス型) 300万〜500万円 保守費用:月数万円 サーバー購入費含む
医療向け(クラウド型) 0〜数十万円 月額2万〜5万円程度 CLIUSは初期費用無料プランあり
医療向け(レセコン一体型) 150万〜200万円 製品により異なる レセコン費用込み
サロン向け(クラウド型) 0〜数万円 月額数千円〜1万円台 POSレジ込みの製品あり

費用を検討する際は、初期費用と月額料金の合計を「3年間の総コスト」で試算して比較するのがおすすめです。初期費用が安くても月額料金が高ければ長期的なコストは逆転する場合があります。各製品の公式サイトで最新の料金プランを確認し、見積もりを取った上で比較してください。

電子カルテ導入に使える補助金は?2026年の最新支援制度

電子カルテ 比較

2026年現在、電子カルテの導入費用を補助する制度として「デジタル化・AI導入補助金」と「小規模事業者持続化補助金」の2つが主な選択肢です。特にデジタル化・AI導入補助金は最大450万円と補助額が大きく、導入費用の大半をカバーできる可能性があります。

デジタル化・AI導入補助金|最大450万円でハードウェアも対象

デジタル化・AI導入補助金は、中小企業の労働生産性向上を目的としたITツール導入支援制度です。2026年のデジタル化・AI導入補助金では、1事業者あたり最大450万円の補助を受けられます。電子カルテはこの補助金の対象ITツールに該当し、クラウド型・オンプレミス型を問わず申請が可能です。

さらに、デジタル化・AI導入補助金の「インボイス枠」では、ソフトウェア導入と併せてiPadやパソコン等のハードウェア購入も税別20万円を上限に補助対象となります。たとえばAionlyのようなiPad専用の電子カルテを導入する場合、iPad本体の購入費用も補助金でカバーできるということです。

小規模事業者持続化補助金|上限50万円で手軽に申請

小規模事業者持続化補助金(通常枠)は、補助対象経費の3分の2以内で上限額が50万円の制度です。デジタル化・AI導入補助金に比べると補助額は小さいですが、申請手続きが比較的シンプルで、小規模な美容室やサロンでも利用しやすい制度です。電子カルテの月額料金やタブレット購入費を補助対象として申請できます。

補助金申請の準備|GビズIDプライムの取得を最優先で

デジタル化・AI導入補助金の申請には、GビズIDプライム(法人・個人事業主向けにデジタル庁が提供する共通認証システム)のアカウント取得が必須条件です(出典:デジタル庁 GビズID)。GビズIDプライムの発行には申請から1〜2週間かかるため、補助金の公募開始前に取得を済ませておきましょう。

補助金利用時の注意点として、補助金は原則「後払い」です。 先に自己資金で電子カルテの契約・支払いを行い、交付決定後に事業実績報告を提出して承認された後に補助金が振り込まれます。導入時には全額を一旦自己負担する必要がある点を資金計画に織り込んでおいてください。

▼関連記事

サロン向け電子カルテと予約システム・POSレジの連携で何が変わる?

サロン向け電子カルテは、予約システムやPOSレジと連携させることで「顧客管理・予約受付・施術記録・会計」を一気通貫で処理でき、業務時間の大幅な削減と顧客満足度の向上を同時に実現できます。

サロン業界では現在、LINE連携・AI売上分析・予約システム・POSレジが一体化した「オールインワン型」電子カルテが主流になりつつあります。個別のシステムを組み合わせて運用するよりも、連携済みの一体型を選ぶ方がデータの二重入力がなくなり、スタッフの負担も軽減されます。

具体的な連携メリットを業務フローごとに見ていきましょう。

予約受付から施術までの流れ: KaruteKun(カルテくん)のLINE連携を例にしてみましょう。顧客がLINEから予約を入れると、その情報が電子カルテに自動反映されます。施術担当者は予約一覧から顧客のカルテをワンタップで開き、過去の施術履歴・使用薬剤・前回の仕上がり写真を確認してからカウンセリングに入れます。予約内容を手動で転記する手間がなくなり、予約の取りこぼしや入力ミスも防げます。

施術から会計までの流れ: AionlyのようなPOSレジ一体型電子カルテであれば、施術完了後にカルテ画面から直接会計処理に移行できます。施術メニューと料金が自動で紐づくため、レジへの手入力が不要です。キャッシュレス決済も標準搭載されているので、現金管理の手間も削減されます。

施術後のフォローアップ: 美歴のカルテ共有機能を使えば、施術後にヘアスタイルの写真やスタイリングのアドバイスを顧客のアプリに共有できます。次回来店時のカウンセリングが「前回のカルテを見ながら」スムーズに進み、顧客の満足度とリピート率の向上につながります。

このように、電子カルテ選びでは「電子カルテ単体の機能」だけでなく、予約システムやPOSレジとの連携範囲を重視することが、サロン経営全体の業務効率化に直結します。

紙カルテから電子カルテへの移行は難しい?スムーズに進める5ステップ

電子カルテ 比較

紙カルテから電子カルテへの移行は、初期設定に一定の時間を要しますが、段階的に進めれば通常業務への影響を最小限に抑えられます。iPadでの手書き入力やAI入力補助機能の活用で、長期的には業務時間が大幅に削減されます。

ステップ1:業務フローの棚卸しと要件整理

まず現在の業務フロー(予約受付→カウンセリング→施術→会計→次回予約)を書き出し、電子カルテに置き換える範囲を明確にします。「予約管理もまとめたいのか」「POSレジも統合したいのか」を整理することで、必要な機能と製品の候補が絞り込めます。

ステップ2:無料トライアルで操作感を検証

候補に挙がった製品の無料トライアルを活用し、実際の操作感を試しましょう。KaruteKun(カルテくん)であれば30日間の無料トライアルが利用できます。トライアル期間中に、日常的にカルテを記入するスタッフ全員に触ってもらい、「使いこなせるか」を現場目線で判断してください。

ステップ3:既存データの移行計画を立てる

紙カルテの情報をすべて電子化する必要はありません。直近1年以内に来店した顧客のデータを優先的に入力し、それ以前のデータは来店時に順次登録していく「段階的移行」が現実的です。移行にかかる工数と期間を見積もり、スタッフの負担が集中しないスケジュールを組みましょう。

ステップ4:本番導入と並行運用期間の設定

いきなり紙カルテを廃止するのではなく、1〜2ヶ月は紙と電子を並行運用する期間を設けることをおすすめします。電子カルテの操作に慣れてから紙カルテを段階的にフェードアウトさせることで、トラブル時のリスクを軽減できます。

ステップ5:運用ルールの定着と改善

電子カルテの入力項目やカルテの書き方をスタッフ間で統一するルールを作りましょう。「写真は必ず施術前後の2枚を保存する」「使用薬剤は商品名で記録する」など、具体的な記入ルールを決めておくと、後からデータを活用しやすくなります。

電子カルテの普及率と今後の動向は?2030年に向けた政府目標

医療機関における電子カルテの普及率は年々上昇しており、政府は2030年までに普及率を概ね100%にする目標を掲げています。サロン業界でもデジタル化の波は加速しており、電子カルテ未導入の事業者にとって導入検討は急務です。

厚生労働省の令和8年(2026年)調査では、一般診療所の電子カルテ普及率は令和5年度において55.0%にとどまっています(出典:厚生労働省 電子カルテの普及について)。一方、400床以上の大規模病院では93.7%とほぼ導入が完了しています。

つまり、まだ導入が進んでいないのは主に小規模の診療所であり、ここが今後の普及率向上のカギを握っています。

政府は「医療DX令和ビジョン2030」において、2030年までに電子カルテの普及率を概ね100%にすることを目標に掲げています(出典:厚生労働省 電子処方箋・電子カルテの目標設定等について)。この目標に向けて、デジタル化・AI導入補助金の拡充やクラウド型電子カルテの低価格化が進んでおり、導入のハードルは年々下がっています。

日本医師会の2025年の調査では、紙カルテ利用中の診療所の54.2%が電子カルテの導入を「不可能」と回答しています。その理由として「ITに不慣れ」「導入費用が高額」が上位に挙がっていますが、CLIUS(クリアス)のセルフ導入プランのように初期費用無料の製品や、エムスリーデジカルのようにAI入力補助でITスキル不足を補える製品が登場しており、これらの課題は解消されつつあります。

サロン業界では、2026年のデジタル化・AI導入補助金のリニューアルに合わせ、AI機能やインボイス対応を強化した電子カルテが増加しています。今後はAI売上分析、来店予測、自動リマインド配信など、電子カルテが「単なる記録ツール」から「経営判断を支援するツール」へと進化していく流れが続くでしょう。

電子カルテに関するよくある質問

電子カルテは医療機関専用のシステムですか?

いいえ、電子カルテは医療機関専用のシステムではありません。美容室やエステサロン業界でも、顧客の施術履歴・来店頻度・使用薬剤などをデジタル管理するアプリやシステムを一般的に「電子カルテ」と呼んでいます。AionlyやKaruteKun(カルテくん)、美歴など、サロン業種に特化した電子カルテ製品が複数提供されています。

クラウド型電子カルテはデータ漏洩などのセキュリティが不安ではないですか?

クラウド型電子カルテの主要各社は、厚生労働省のガイドライン等に準拠した通信暗号化やデータの自動バックアップを実施しています。自院・自店舗で物理サーバーを管理する場合、災害・盗難・故障によるデータ消失リスクがあるのに対し、クラウド型はデータが分散保管されるため、物理サーバー管理よりもリスクが低いケースが多いといえます。

iPadなどのタブレット端末代も補助金の対象になりますか?

はい、条件付きで対象になります。デジタル化・AI導入補助金の「インボイス枠」を活用し、電子カルテのソフトウェアとセットで導入する場合、iPadやパソコン等のハードウェア購入費が税別20万円を上限に補助対象となります。ソフトウェア単体の導入ではハードウェアは補助対象外となるため、申請時にはセットでの導入計画を立てることがポイントです。

補助金は電子カルテの導入前に振り込まれるのですか?

いいえ、補助金は原則として後払いです。まず補助金の交付決定を受けた後に、電子カルテの契約・支払いを自己資金で行います。その後、事業実績報告を提出し、審査で承認された後に補助金が振り込まれる流れです。導入時点では全額を一旦自己負担する必要があるため、資金計画にはこの点を織り込んでおきましょう。

紙カルテから電子カルテへの移行は業務の負担になりませんか?

初期のデータ入力や操作習得に一定の時間はかかりますが、長期的には業務時間の大幅な削減が期待できます。AionlyのiPadでの手書き入力なら紙カルテに近い感覚で記録でき、エムスリーデジカルのAI入力補助機能を活用すればカルテ入力時間を80%削減できます。まずは直近の顧客データから段階的に移行し、並行運用期間を設けることで、現場の負担を最小限に抑えられます。