【2024年版】予約管理システム比較

LINEを使った予約システムのメリット・デメリットとは?一般的な予約システムとの比較

公開日:2022.06.23 更新日:2024.03.07

SNSの中で利用率が7割を超しているLINE。多くの方はコミュニケーションアプリとして利用されていると思います。

ところが最近では、予約システムとしてLINEを利用したり、LINEを予約システムサービスと連携して活用したり、といった方法があり、LINEを使った予約システムを利用する店舗がどんどん増えています。

今回は、「LINEだけで利用できる予約システム」のメリット・デメリットについて解説し、そのほか「LINEと連携して利用できる予約システム」をご紹介いたします。

 

予約システムとは?

予約システムとは、予約・顧客情報などをクラウド上で一元管理するためのツールです。

すべてオンラインで完結するため、管理者・ユーザーともにメリットが大きく、業務効率化や集客力アップ効果が期待できます。

そのため、飲食店や美容系サロン、病院、教室・スクールなど、業種問わずさまざまな店舗で導入されています。

 

LINEだけで利用できる予約システムとは?

一般的な予約システムと異なる点というと、「LINEだけで」予約システムの自動化が図れることです。(※)

LINEそのものが予約管理システムとなるので、新たにシステムを導入する必要がありません。
管理者もほとんどの場合、LINEは日常的に使用しているツールなので、導入のハードルが低いという利点があります。

※LINEの公式アカウントのみで予約受付等は可能。予約・顧客管理等を自動化するには、拡張機能が必要。

LINEだけで予約システムを利用する手順

ここでは、LINEだけでお店の予約システムを利用する際の流れについて解説します。
基本的には、次の2ステップで完了です。

 

公式アカウントを取得する

まずは、LINEの公式アカウントを取得します。

LINE for Businessのサイト内にある「LINE公式アカウントの開設」から取得可能。

LINE公式アカウントとは企業や店舗が「公式」として情報発信できるものです。
公式アカウント取得の流れは、次の通りです。

  1. INE Business IDの登録
  2. 必要事項の登録、認証済みアカウントの申請
  3. アカウント作成完了⇒管理画面にログイン

また公式アカウントとして登録すると、以下のような機能が利用できます。

  • メッセージ配信
  • チャット
  • 販促機能
  • LINEコール
  • レポート機能

料金については、月に1,000通までは無料で利用可能です。
ID開設後はフリープランで設定されるので、使用量に応じてプラン変更する必要があります。

フリープラン ライトプラン スタンダードプラン
月額 無料 5,000円 15,000円
無料メッセージ通数 1,000通 15,000通 45,000通
追加メッセージ料金 不可 5円 〜3円

 

予約管理の拡張機能を用いる

予約を管理して自動化するためには、予約管理の拡張機能が必要です。
さまざまな拡張機能があり、例えば次のように予約受付・管理の効率化が図れます。

  • ボット作成・応答ツールにより、接客対応を補助する
  • LINEで予約が受けられる
  • LINEのチャット形式でユーザーがすぐに予約できる

このように、LINEの公式アカウントに拡張機能をプラスすることで、LINEだけで予約システムを利用できるようになります。

その他、あらかじめLINEでの予約受付を想定して設計されている、予約システムを導入する方法もあります。
予約システムを導入する目的や、料金等をふまえて検討すると良いでしょう。

LINEだけで利用できる予約システムの基本的な機能

LINEだけで利用できる予約システムには、どういった機能があるのか知っておきましょう。

予約システムの導入を検討する際は、自社や自店舗にとって必要な機能が備わっているかどうかが、重要なポイントとなります。

 

予約受付

LINEで予約受付するには、いくつかのパターンがあります。

  • 予約フォームのリンクを一斉送信する
    「友だち」になった顧客に向けて、メッセージ配信・あいさつメッセージ・AI応答メッセージ・応答メッセージによって、予約フォームのリンクを送信します。
    ユーザーに向けて一斉送信したいときに有効です。ユーザーは、メッセージをタップするだけで予約フォームが利用できます。
  • 予約フォームのリンクを特定のユーザーに送信する。
    チャット機能を利用して、特定のユーザー向けに予約フォームのリンクを送信することも可能です。
    ユーザーは、メッセージをタップすると予約フォームに遷移できます。
  • すべてのユーザーから予約受付する
    自社アカウントの「プロフィール」に予約ボタンを設置する方法もあります。プロフィールに設置しておくと、友だち追加しているユーザーに限らず、すべてのLINEユーザーから予約が受けられます。
    ユーザーは、プロフィール上のボタンをタップすることで予約フォームに遷移します。
    こちらの方法で顧客からの予約が入ったときは、LINEですぐに予約通知を受け取ることが可能です。
    予約の変更やキャンセルが入った場合も同様なので、リアルタイムで予約状況が確認できます。

 

メッセージ配信

メッセージ配信機能を使えば、友だち追加したユーザーに向けてメッセージが送れます。
一般的な予約システムにおける、メルマガ配信のような使い方ができます。

テキストだけでなく、画像や動画、スタンプも利用できるので、自社ならではのオリジナリティあふれる情報発信やPRが実現します。

LINEはメッセージの開封率が高いため、一般的なメルマガ配信よりもメッセージ配信によるマーケティング効果は高いと考えられます。

 

チャット

チャット機能を利用すれば、友だち追加された顧客と個別でやり取りすることもできます。
予約内容や確認事項、顧客からの質問等に対して、細やかな対応が可能になります。

また、トーク履歴が残るので、手が空いた時にチャットで対応できます。

手軽に利用できるLINEだからこそ、ユーザーは気軽に利用しやすく、管理者は業務に差し支えることなく顧客対応できるというメリットがあります。

 

自動応答

あらかじめ特定のキーワードを設定しておくと、自動で応答メッセージが返信できる機能もあります。

ユーザーが送信したメッセージ内の「キーワード」に対して、決まった「内容」を返信するものです。
このAI応答メッセージ機能を利用すると、顧客対応にかかる工数削減につながります。

チャットできめ細やかに個別対応することも必要ですが、内容によって自動応答と使い分けするのが効果的です。

AIで自動応答するとユーザーを待たせることもなくなるので、顧客満足度アップも期待できます。

 

予約分析

予約分析機は、マーケティングに役立ちます。予約数やキャンセル数 、来店数などが確認できます。

具体的には、該当日の予約・キャンセル件数や、LINEを経由した予約数や今後の来店予定数が可視化されます。

なお、顧客が電話やメールなど、LINE以外のツールを通じて予約・キャンセルした場合には数値が反映されません。

LINEだけで予約システムを利用する際のメリット・デメリット

さまざまな予約システムが普及している中、LINEだけで完結する予約システムも浸透しつつあります。
一般的な予約システムの特徴も踏まえつつ、そのメリット・デメリットについて解説します。

 

メリット

一般的な予約システムと比較して最も大きなメリットとも言えるのが、ユーザーが多いことです。
ユーザーにとっては、予約ツールとして利用するのにハードルが低いと言えます。

お店のHPや予約サイトを通じて予約するよりも、日常的に使用しているLINEの方が、「予約する」という行動を促しやすくなるためです。

日本ではLINEのアクティブユーザーが9,200万人を超えるということで、人口の70%をカバーしていることになります。

また年齢・性別問わず幅広い層のユーザーがいるのも特徴です。

このようにユーザーの多いLINEは、メッセージの開封率が高く、集客アップも望めます。
管理者側としても、予約受付および管理がより簡単になるので、コア業務に注力できます。

24時間365日受付できるため、予約の取りこぼし防止にも有効です。
また予約管理の自動化が実現すると、ダブルブッキングなどの人的ミスを防げます。

  • メッセージの開封率が高い
  • 集客力アップが見込める
  • 予約受付・管理の効率化が図れる
  • 予約ミスを防げる

デメリット

デメリットとして挙げられるのは、まず予約・管理を自動化するには拡張機能が必要であることです。

公式アカウントによって顧客から予約受付するなどは可能ですが、予約システムとして効率化するには別途拡張機能を利用する必要があります。

また公式アカウントのフリープランには上限があるため、利用状況に応じて有料プランへ変更しなければなりません。

予算との兼ね合いも考えつつ、導入を検討しましょう。

  • 予約システムとして活用するには、拡張機能が必要
  • 公式アカウントのフリープランには上限あり

おすすめの拡張機能

 

リピッテ ビューティ

リピッテビューティは、美容サロンや鍼灸院などに最適な自動予約管理システムです。

LINEを通じて予約するので、顧客は手軽に予約できるうえ、店舗としては予約が自動で受付・管理できるので業務効率アップにつながります。

企業や店舗に限らず、フリーランスでも利用しやすい料金プランがあるのも特徴です。

また友だち登録する際はQRコードを読み取るだけなので、顧客にとって利用のハードルが低く、リピーターの囲い込みに効果的です。

LINEのメッセージ配信によりPRできるうえ、LINEの画面から予約可能なので来店率アップも見込めます。

 

かんたん予約アプリ『ポチコ』

ポチコの最大の特徴は月額費用3,000円と、業界最安水準を誇ることです。
小規模経営の店舗でも導入しやすいと言えます。

シンプルなシステムかつ操作画面となっているので、店舗・顧客双方が使いやすいのも特徴です。
その仕組み上、店員と時間割制のサービスを提供している店舗向けとなっています。

学習塾やその他スクール、美容サロンや病院など、幅広く利用可能です。

予約しやすいうえに、チャットでフォローアップできるので、集客率・リピート率アップ効果が期待できます。

 

RE:RE

RE:REは、サロン経営向けのシステムです。
予約・顧客管理に加えて、サロンで役立つカルテ管理ができるのが特徴です。

施術の仕上がり写真や業務連絡を保存しデジタル化できるので、きめ細やかな顧客対応が実現します。
その結果、リピート率向上が期待できます。

そのほか、サロンで販売している商品を掲載できるので、商材の売上アップ効果にもつながります。

サロンにおすすめの予約システムは以下もご覧ください。

LINEと連携して利用できる予約システムとは?


ここまでは、LINEだけで利用できる予約システムの特徴や、「LINE+拡張機能」について解説してきました。

しかし一般的な予約システムの中には、LINEと連携して利用できるものもあります。予約システムをベースとして、LINEと連携することでより使い勝手をよくするものです。

さまざまな業界ですでに広く導入されている「グーペ」や「STORES 予約」が代表的なシステムとして挙げられます。
ユーザーが多いLINEユーザーと連携すると、顧客化しやすくなるのが大きなメリットです。

これは、ユーザーは日常的に使うLINEだと予約が取りやすく、また店舗側も顧客とのコミュニケーションが取りやすいためです。

また、管理者側から見ても大きなメリットがあります。予約システムにもよりますがLINE連携をすることで、ネットショップの運営作業の一部がLINEでできるようになるのです。

PCに向かわなくともスマホからいつでも手軽に確認ができる、出先でも売り上げチェックができるなど利点があげられます。

予約システムとLINEを連携する手順

予約システムと LINEを連携する方法は、大まかに言うと2ステップです。

  1. 予約システムを導入する
  2. LINEと連携する

細かな手順はシステムによっても異なります。ただしいずれの場合でも、連携するにはLINEの公式アカウントが必要です。

LINEと連携しで利用できる予約システムの基本的な機能

利用可能な機能についてもシステムによって異なりますが、主な内容は次のとおりです。

■ユーザー側が使える主な機能

  • 予約受付・キャンセル
  • メッセージ・クーポン配信
  • 自動チャットボット

■管理者側が使える主なメリット
ネットショップの運営作業の一部がLINEでできる

  • 売り上げの確認
  • 入金の確認
  • 未発送リストの確認など

これらの機能がLINE連携で利用可能になるので、管理者・ユーザーともに利用しやすいのがポイントです。

LINEと連携できるおすすめの予約システム

LINEと連携することで使い勝手がさらに良くなる予約システムを2つご紹介します。
各システムについて詳しく説明をした記事がありますので、ぜひご覧ください。

グーペ

STORES予約

まとめ

LINEのみで完結する予約システムと、LINEと連携しさらに使い勝手を良くする予約システムを見てきました。

多くのユーザーが利用しているLINEが予約システムとして活用できるのはとても便利でアクセスもしやすく、管理者側としてもハードルが低く取り組みやすいシステムだと思います。

また、一般的な予約システムでは、その店舗やスクール、サロンなど、それぞれ独自のサイトがあり、そこにアクセスしないと予約等が出来ない、といった点があげられます。

しかし、LINE単体での予約システムとしての活用には限界があり、拡張機能が必要である部分や、一般的な予約システムとの機能面を比較すると、やはり大きな差があると思います。

自店に導入するには、導入する目的や予算、店舗やスタッフの規模、目的に合った欲しい機能などを考えた上で、何が自店に一番合っている予約システムかを見極める事が大切だと思います。