Googleフォームとは?|作り方や活用方法も
顧客にアンケートを実施したいと思ったとき、Googleフォームを思いつく方もいるのではないでしょうか。
Googleフォームは、アカウントさえあれば、簡単・手軽に作成できる便利なツールです。
しかし、Googleフォームについてよく知らないという方も多くいるでしょう。
本コラムでは特徴や注意点、作り方や活用方法についても詳しく解説します。
目次
Googleフォームとは
Googleフォームとは、Googleが提供するフォームの作成ツールです。
アンケートや投票、テストなどさまざまな用途で使用できるうえに、基本無料で利用できる・レスポンシブ対応・共同作業が可能などのさまざまなメリットがあります。
また、直感的な操作性でテンプレートも充実しているため初心者でも扱いやすく、高度な設定や連携機能を利用すれば集計データを深く分析することも可能なため、上級者の方にも利用されています。
柔軟性や使いやすさから、個人での利用だけでなく、企業の業務効率化にも大きく貢献しているツールです。
Googleフォームの特徴とメリット
Googleフォームの主な特徴・メリットは、以下の7つです。
- 簡単に作成できる
- 豊富な質問形式
- レスポンシブ対応
- 集計と分析が簡単
- 共同作業ができる
- 充実の連携機能
それぞれの特徴・メリットについて詳しく解説します。
簡単に作成できる
Googleフォームの最大の特徴・メリットは、操作が直感的で誰でも簡単にフォーム作成ができるという点です。
フォーム名を入力し、質問形式を選択、質問内容と回答を入力するだけで完成するため、簡単なものであればものの数分でフォームが作れます。
また、質問の追加や削除はドラッグ&ドロップでできるため、基本的なフォームの作成であればプログラミングなどの知識も必要ありません。
カスタムCSSでデザイン調整も可能なため、高度なカスタマイズを必要とする方も満足できるでしょう。
豊富な質問形式
質問形式が豊富で、全部で12種類あります。
形式 | 説明 |
---|---|
記述式 | 質問に対して自由に記述できる形式です。短文の自由回答に向いています |
段落 | 記述式と同様に、質問に対して自由に記述できる形式です。記述式と異なる点は、改行ができるというところにあります。そのため、長文の自由回答に向いています |
ラジオボタン | 質問に対して複数の回答のなかから1つだけ選択できる形式です |
チェックボックス | 質問に対して複数の回答から複数選択できる形式です |
プルダウン | ラジオボタンと同様に、質問に対して、複数の回答のなかから1つだけ選択できる形式です。ラジオボタンと異なる点は、ロールスクリーンのようにリスト形式で表示されます。年齢や都道府県など多数の選択肢のなかから回答する質問に向いています |
ファイルアップロード | 質問に対して、回答者からファイルを収集できます。アップロードされたファイルはGoogleドライブから確認可能です。形式やサイズ指定もできます |
均等目盛 | 質問に対して、ランクに分けた評価を尋ねる際に活用する形式です。人物や商品、サービスなどをランクに分けて評価したいときに向いています。 |
評価 | 質問に対して、評価のレベルを3~10個のアイコン数で表現できます。アイコンは星、ハート、グッドサイン(サムズアップ)から選択可能です |
選択式(グリッド) | 列と行、それぞれに質問と選択肢が設定でき、1つだけ選択できる形式です。質問に対して「当てはまる」「当てはまらない」「わからない」などの回答を求める際に向いています |
チェックボックス(グリッド) | 選択式と同様に、列と行、それぞれに質問と選択肢が設定できる形式です。選択式と異なる点は、選択式の回答が1つのみに対し、チェックボックスは複数選択可能です |
日付 | 質問に対して、カレンダーから選択する形式です |
時刻 | 質問に対して、時間と分それぞれ半角数字で回答できる形式です |
このようにさまざまな質問形式があるため、多様なフォームが作成可能です。
また、テンプレートから選ぶことで、フォームのデザインを一括で変更できます。
基本無料で利用できる
Googleフォームは基本無料で、フォームの作成・集計・分析が可能です。
フォーム作成ツールはほかにもありますが、有料のものも少なくはありません。
高機能のフォームを無料で提供しているのは、Googleフォームならではの特徴といえるでしょう。
レスポンシブ対応
Googleフォームは、パソコンのほか、スマートフォンやタブレットなどあらゆるデバイスに対応しています。
パソコンやスマホといったデバイスのサイズに応じて自動でレイアウトを調整してくれます。
パソコン以外では操作がしにくいという仕様であれば、回答を途中であきらめたり、面倒に感じて解答しなかったりするかもしれません。
さまざまなデバイスに対応し、時間や場所を選ばずに回答ができるため、質問の回答率向上も期待できます。
集計と分析が簡単
Googleフォームの回答結果は、自動でGoogleスプレッドシートに集計される仕組みです。
合計値やグラフ数値も反映されるため、データの分析が容易になります。
集計結果をグラフ化すると回答の傾向を視覚的に捉えやすくなるため、分析が深まり、より効果的な施策へとつなげられるでしょう。
CSV形式でダウンロードも可能のため、決めた場所にデータを保管したり、他の方に共有したりも可能です。
共同作業ができる
Googleフォームは、複数名で同時にフォーム作成・編集ができます。
協同作業する際の設定は、共同者のメールアドレスを追加するだけです。
複数人で作業すれば、質問項目や回答項目のアイデアが浮かびやすく、より効果的なフォームが作成できるでしょう。
コメント機能を活用すれば、フィードバックやアイデアをフォーム上で共有することも可能です。
編集履歴も見られるため、誰がどこを編集したか追跡できます。
充実の連携機能
Googleフォームは、GoogleスプレッドシートやGoogleカレンダーとの連携も可能です。
Googleスプレッドシートと連携すれば、回答の分析が詳細に行えたりグラフ化することで視覚的に捉えやすくなったりします。
Googleカレンダーと連携すると、回答された日時を自動でカレンダーに予定として追加されるため、面談や面接の希望日時のアンケートなどにも活用できます。
連携機能を充実させるためにはコーディング知識が必要になるケースもありますが、インターネット上のスクリプトを参考にすれば問題ないでしょう。
コピペで実装できるものもあるため、コーディング知識がない方でも連携機能を充実させられます。
Googleフォームの注意点とデメリット
さまざまな特徴やメリットのあるGoogleフォームですが、注意点やデメリットも存在します。
主な注意点やデメリットは、以下の4つです。
- デザインの自由度が限られている
- 機能に制限がある
- セキュリティ面の不安
- 回答者の負担となる場合がある
それぞれの注意点・デメリットについて詳しく解説します。
デザインの自由度が限られている
独自のデザインを持たせたGoogleフォームを作成したくても、専門知識がない場合は難しいと言えます。
Googleフォームのデザイン性は基本シンプルで、背景やフォント、ヘッダー画像は簡単にできるものの、高度なカスタマイズにはCSSやHTMLの専門知識が必要なうえに、限度があります。
そのため、他社と同じようなデザインになりがちです。
企業のブランドイメージに合わせたデザインにしたいと考える方にとっては、デメリットとなってしまいます。
機能に制限がある
Googleフォームは回答数の集計をグラフ化できますが、より高度な分析を行う場合には専門の統計ソフトやデータ分析ツールが必要です。
Googleスプレッドシートでもある程度可能ですが、慣れていないと操作に手間取り、作業が進まない可能性もあります。
また、決済機能や問い合わせに関する管理機能も備わっていません。
例えば、Googleフォームで実施したアンケートに関して顧客が質問したくても、他のツールでの問い合わせが必要になります。
ほかのツールとの連動が必要になるため、決済や問い合わせの対応・管理には不向きな点も、デメリットともいえるでしょう。
無料プランの場合、Googleドライブの容量は15GBであり、容量を超えると、自動的にフォームが停止してしまいます。
写真・画像をアップロードするような回答がなければ、すぐに容量を超えることはないものの、無料プランで使用予定なら容量について覚えておきましょう。
セキュリティ面の不安
Googleは世界で最も利用されている検索エンジンであり、世界最高水準のセキュリティ体制を構築しているものの、データ漏洩リスクはゼロではありません。
例えば、共有設定でデータの共有範囲を「URLを知っている全員」にすれば、管理者以外でも回答内容を確認できるようになります。
オンラインだけでなく、業務で使うパソコンの管理やセキュリティ対策も行いましょう。
また、GoogleフォームはURLさえ分かってしまえばだれでもアクセスできるため、欲しい情報が得られない可能性も考えられます。
回答者の負担となる場合がある
Googleフォームは郵便番号による自動入力に対応していないため、住所確認が必要な場合には手入力が必要です。
住所の入力が面倒と思われると、回答してもらいにくくなるでしょう。
また、デザインがシンプルなため、質問が多いと回答者の集中力が途切れてしまい、正確な回答や欲しい情報が手に入らない可能性も考えられます。
Googleフォームの作り方
以下では、Googleフォームの基本的な作り方をご紹介します。
1.Googleアカウントを作成
フォームの作成にはGoogleのアカウントが必要です。
Googleアカウントは必要情報を入力すれば、すぐに作成できます。
なお、個人で作成する場合は無料ですが、法人アカウントは有料です。
個人アカウントよりも機能性は優れていますが、Googleフォーム以外では使わないなら、個人のアカウントでも問題ないでしょう。
2.テンプレートを選択
Googleアカウントを作成したら、アカウントにログインし、Googleフォームにアクセスします。
フォームに移動し、数あるテンプレートのなかから適したものを選びます。
今回は「空白のフォーム」から作成してみましょう。
3.フォーム名を設定&パーツを追加
フォーム名を設定し、必要に応じてフォームの説明文や質問(パーツ)を追加します。
今回は空白のフォームから「お客様アンケート」を作成してみます。
画像や動画も追加可能です。
4.設問&選択肢を作成
設問および選択肢を作成します。設問形式は12種類あります。
5.デザインの変更
ヘッダー画像の追加やテーマの色、フォントサイズなどを変更します。
6.プレビューの確認&公開設定
プレビューを確認して、不備があれば戻って編集し直し、不備がなければ公開し、完了です。
Googleフォーム活用方法
Googleフォームはあらゆる業種で活用できるツールです。
以下では、さまざまな業種の具体例を出しながら、活用方法を紹介しています。
アンケート作成
Googleフォームは、顧客満足度調査や市場調査、従業員満足度といった幅広いアンケートに活用できます。
質問形式をラジオボタンやチェックボックスのみにすれば、クリックやタップのみで回答が完了するため、回答者への負担も省けるでしょう。
また、GoogleのブラウザGoogle Chrome(グーグル・クローム)では、QRコードの作成も可能です。
- Googleフォームから共有リンクを取得
- chromeで共有リンクを開く
- 検索バーのURLの右側にあるアイコンから「保存、共有」をクリック
- 「QRコードを作成」と選択
フォームのURLをQRコード化すれば、より気軽にアンケートに答えてもらえるはずです。
たとえば、サロンや整体、パーソナルジムでは、受付にQRコードを掲示しておけば、会計の待ち時間などに顧客満足度調査を実施できます。
顧客満足度調査を実施すれば、強みだけでなく改善点なども知れるため、顧客満足度の向上にもつなげられます。
問い合わせフォーム
Googleフォームの設問に「名前」「メールアドレス」「お問い合わせ内容」などを設置することで、問い合わせフォームとしても活用できます。
問い合わせフォームとして活用する場合、まず「ラジオボタン」で大まかなカテゴリ選択させてから、「記述式」でタイトル(件名)、「段落」で問い合わせ内容というように設置すると、回答者にも分かりやすいでしょう。
問い合わせフォームの設置が活用できる業種は、ECサイトやサービス業、BtoB企業、個人事業主などが挙げられます。
電話に比べていつでも連絡できるという利点があるため、原則どのような業種であっても設置することをおすすめします。
資料の収集
Googleフォームは、イベントの参加申し込みや資料請求にも活用できます。
Googleフォームでは、回答回数や回答定員の制限や、回答開始・終了時間などの設定が可能です。
そのため、何度も同じ人が申し込むのを防げるだけでなく、限られた人数で開催するイベントの参加申請フォームとしても最適です。
イベンターや塾・教室の方にとって、有益なツールとなるでしょう。
業務効率化
Googleフォームの回答結果は、連携すれば自動でスプレッドシートに保存されます。
そのため、データ分析が容易になり、業務効率化につながります。
また、協同作業すれば情報共有がスムーズに行えるため、より一層業務の効率化が可能になるといえるでしょう。
具体的には、人事の場合は社内アンケートや360度評価など、営業の場合は見積もり依頼や製品アンケートなど、マーケティングの場合は市場調査や顧客セグメンテーションなどの場面に活用できます。
教育・研修
Googleフォームではテストを作成し、点数の割り当てや解答の設定、フィードバッグの自動提供が可能です。
フォームの「設定」から「テストにする」をオンにすると簡単にテストが作成できるため、塾などの教育現場や、企業の研修現場への活用にも最適です。
問題(質問)の出題順番をシャッフルでき、不正回答が防止できます。
Googleフォームは業種問わずに活用できる
Googleフォームは、さまざまな機能が備わっているうえに無料で利用できるため、個人だけでなく企業にも多く利用されています。
また、具体的な活用法には、アンケート作成や問い合わせフォーム、資料の収集、業務効率化などが挙げられます。
多くの企業にとって業務効率化は大きな課題のひとつで、少ない資源で大きな成果を出すためには不可欠な取り組みです。
特にサロンや整体、パーソナルジムなどでは、Googleフォームの活用と平行して、予約受付業務を効率化することで、コスト削減や生産性の向上、品質向上などが期待できます。
なお、予約受付の業務効率化を図るには、予約システムの導入がおすすめです。
予約システムは、インターネットやアプリを通じて、顧客がいつでもどこにいても簡単に予約できるため、スタッフの業務負担の軽減にもつながります。
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