例文付き!予約電話の対応マニュアル|質改善のポイントも
予約電話の対応は顧客満足度を高めるために大切な業務のひとつ。
本コラムではサービスの質を向上させるための策のひとつとして、顧客対応の改善を見直したいと考えている際に必要なマナーやポイントを紹介します。
電話対応の基本的な流れやシチュエーションごとの例文も合わせて記載しているので、電話対応のマニュアルを作成する際にもぜひ参考にしてみてください。
電話予約対応時の流れ
顧客対応の質をあげるために、まずは予約電話の対応時の基本的な流れを把握しましょう。
基本的な流れを把握することで、電話対応がよりスムーズにできるようになります。
3コール以内に電話を取る
電話が鳴ったら3コール以内に電話を取ることはビジネスマナーのひとつであり、店舗での電話受付をする際にも大切なポイントです。
3コール以上鳴ると、お客様は「待たされている」「忙しいのかもしれない」と思い電話を切ってしまう可能性が高くなります。
その電話が予約電話だった際には機会ロスに繋がりかねません。
3コール以上鳴ってから電話をとった際には「お待たせいたしました」と伝えてから、名乗り対応します。
店名と名前を名乗り用件を伺う
電話対応する際には明るく聞き取りやすいトーンで、店名と名前を名乗り用件を伺います。
電話をかけている側も「電話番号は間違えていないか?」「どんなお店なんだろう」と、不安を抱いたり緊張したりしていることもあります。
そのような相手に安心してもらうためにも、店名と名前は明るく聞き取りやすい早さで伝えることが大切です。
電話での対応はお店のイメージに直結するため、丁寧に行う必要があります。
メモを取り用件を復唱する
電話対応をする際には必ずメモを取りましょう。
情報を端末に入力しながら対応する際にも、不具合が発生したときに慌てないようにメモを取れる準備をしておきます。
予約時は多くの大切な情報を伺うため、ひとつひとつ漏れや間違いがないようにメモをします。
お名前や連絡先、用件などを復唱して確認することでお客様も安心感が生まれます。
相手が電話を切ってから受話器を置く
電話の相手よりも先に受話器を置くことは避けましょう。
会話が終了してから5秒ほど経過しても相手が受話器を置かない場合は、音がならないように配慮しながら電話を切ります。
「失礼いたします」とお伝えしてから電話を切ると、相手にも良い印象を抱いてもらえるでしょう。
電話予約対応時のマナー
顔が見えない相手とのやり取りになる電話は、声のトーンや言葉遣いなどの配慮がとても大切になります。
受話器越しの声はこもって聞こえてしまう可能性もあるため、いつもよりも高いトーンで話す必要があるでしょう。
電話予約対応時のマナーについて解説します。
声の大きさに注意する
対面で対応するときよりも、明るい声でゆっくりとはっきりとした話し方を意識しましょう。
声の大きさは、お店の業態に雰囲気に合わせることが大切です。
飲食店であれば、大きな声で元気よく対応すると印象も良くなります。
より感じの良い声質にするために、電話口であっても笑顔で受け答えすることを心がけることがポイントです。
大声すぎると威圧感を与えるため、ボリュームには注意しましょう。
丁寧な言葉を使う
基本的には正しい敬語、クッション言葉を使いながら丁寧な言葉遣いで対応することがマナーです。
プライベートで使われる「もしもし」は、ビジネス上においては相応しくありません。
しかし、相手の回線が良くないときの呼びかけに使うのは、問題ないとされています。
クッション言葉とは、「お手数おかけいたしますが」「よろしければ」「恐れ入りますが」などが当てはまり、より丁寧な印象を与えられるでしょう。
店の雰囲気や特に親しい顧客などに対して、くだけた話し方になるケースもあるかもしれません。
親しみを感じさせる声のトーンや話し方は大切ですが、基本的には丁寧な言葉を使ってください。
電話予約対応時の例文
続いて電話予約対応時の例文を紹介します。
基本のフレーズを把握しておくと、対応がスムーズとなるため新規スタッフの教育にも役立てられるでしょう。
電話受付時の対応をはじめとして、予約受付ができる場合とできない場合、キャンセル・変更の受付をする場合の例文をそれぞれ解説します。
顧客:予約したいんだけど。
店:ご予約ありがとうございます。お日にちとお時間はお決まりですか?
顧客:◯月◯日◯時は空いてますか?
店:◯月◯日◯時ですね。何名様のご予約ですか?
顧客:◯人です。
店:◯名様ですね。予約状況を確認いたしますので、少々お待ちくださいませ。
ここまでが、基本的な電話対応の流れとなります。
聞き間違いなどが無いように、日付と人数を復唱して確認しましょう。
顧客の希望日で予約受付ができるかは、ダブルブッキングといったトラブルを避けるためにも、必ず予約状況を確認しましょう
希望日で予約が取れるかケースと取れないケース、それぞれで例文の続きを確認してください。
顧客の希望日で予約受付ができる場合
予約受付が可能な場合には以下の流れで対応します。
店:大変お待たせいたしました。◯月◯日◯時から◯名様でご予約可能でございます。お客様のお名前とご連絡先をお伺いしてもよろしいでしょうか?
顧客:名前は◯◯、電話番号は〇〇-△△△△-✕✕✕✕です。
店:〇〇様ですね。復唱いたします。お電話番号は〇〇-△△△△-✕✕✕✕でお間違いございませんか?
顧客:間違いないです。
店:ありがとうございます。◯月◯日◯時から◯名様でご予約を承りました。この度はご予約ありがとうございました。当日のご来店を心よりお待ちしております。
お客様の情報を復唱した際に間違いがあった場合は、「失礼いたしました」と伝えたうえで、再度情報を伺います。
数字面に関しては聞き取り間違いが多いため、はっきりと伝えることが大切です。
顧客の希望日で予約受付ができない場合
続いて、予約受付ができない場合の例文です。
ご来店に繋がらない場合こそ、丁寧に対応しなければなりません。
店:大変お待たせいたしました。大変申し訳ございません。◯月◯日は混み合っておりまして、ご希望のお時間にご予約を承ることができません。誠に恐れ入りますが、△時であれば空きがございますがいかがでしょうか?
店:大変お待たせいたしました。大変申し訳ございません。◯月◯日は予約が入っておりまして、承ることができません。誠に恐れ入りますが、別日の△月△日であれば空きがございます。そちらでのご予約はいかがでしょうか?
店:大変お待たせいたしました。大変申し訳ございません。◯月◯日は混み合っておりまして、ご希望のお時間にご予約を承ることができません。誠に恐れ入りますが、△時であれば空きがございますがいかがでしょうか?
顧客:その時間は行けないので、またにします。
店:今回はご希望に添えず申し訳ございません。またのご利用を心よりお待ちしております。
予約の希望に添えない場合には、店側から代替案を提案するとより丁寧な対応となります。
代替案がご提示できない場合も、最後まで丁寧に対応することで次に繋げられます。
キャンセル・変更を受付する場合
電話対応では、さまざまなシチュエーションが発生します。
それぞれのシチュエーションに応じて臨機応変に対応することで、お店の印象も良くなるでしょう。
顧客:予約をキャンセルしたいのですが。
店:かしこまりました。ご予約のお日にちとお名前をお伺いしてもよろしいですか?
顧客:◯月◯日に予約した◯◯です。
店:◯月◯日にご予約された◯◯様ですね。キャンセルを承りました。このたびはご連絡くださり誠にありがとうございます。またのご利用を心よりお待ちしております。
キャンセル時にも最後まで明るいトーンで話し、次回予約へ繋がる一言を添えると良いでしょう。
キャンセル時のトラブルを防ぐために、日にちと名前を復唱することが大切です。
予約変更時はお客様の希望日にできるだけ添えるよう対応します。
難しい場合には、先述している「予約受付ができない場合の例文」を活用しながら、代替案を提示しましょう。
電話予約対応時の課題
予約受付方法にはさまざまなツールがあります。
その中でも、電話予約を中心として対応している店舗も少なくないでしょう。
電話予約を中心としていることで抱えやすい課題を紹介します。
課題を明確にして解決方法を模索することで、より質の良い顧客対応ができるようになります。
業務に支障が出る
よほど人員に余裕のある店舗でない限り、課題のひとつとして「電話業務」を挙げる人も多いのではないでしょうか。
電話対応中は人員が一人減ります。
混雑時に電話対応に人員が取られると、業務に支障が出ることもあるでしょう。
しかし、電話対応のためだけに人員を増やすことも難しいのも事実。
業務をより円滑に進めたいと考えている際には、予約方法を見直すこともひとつの策として挙げられます。
聞き間違いによるミスが発生する
電話対応では聞き間違いやメモの取り間違いなど、ケアレスミスが発生しやすい点も課題として挙げられるでしょう。
混雑時は周りが賑やかだったり、注意力散漫だったりという理由で相手の要望を聞き逃してしまいがちです。
メモを細かく取ることは手間でもあるため、慣れてくるとメモそのものを取らないスタッフも出てくるかもしれません。
予約ミスはお客様の信用を失いかねないため、注意が必要です。
対応内容に差が生じる
店舗によってはスタッフにより電話対応に差が生じてしまうこともあります。
電話でお店の印象が決まるため、対応の質は保たなければなりませんがスタッフ育成は容易なことではありません。
固定電話に対して苦手意識を持ったり、扱い方がわからなかったりするスタッフもいるでしょう。
スタッフによって対応が異なってしまうとクレームの原因にもなるため、操作方法やマニュアルを丁寧に伝えていく必要があります。
電話対応ができないことがある
電話対応専用のスタッフが常駐している店舗は少ないでしょう。
来店しているお客様の対応をしている際に、電話が鳴ると出られないこともあります。
予約電話だと、機会ロスとなるためもどかしさを覚えることもあるのでしょう。
電話に出られないことが続くと、お客様から良くない印象をもたれる可能性も出てきてしまいます。
電話予約時の課題を解決するためのポイント
電話予約対応をしていると、さまざまな課題を抱えてしまいがちで、課題をすぐに解決するのは簡単なことではないでしょう。
課題を解決するために、次のポイントを取り入れてみるのもおすすめです。
電話対応の質を見直す
スタッフによって電話対応に差が出てしまうと、お店の印象が悪くなったりお客様からクレームをもらったりなどの原因になりかねません。
対応の差を埋めるための策として取り入れやすいのが「例文を含めたマニュアルの作成」「マナーの見直し」の2点です。
マニュアル化することで注意するポイントなども明確となるため、スタッフも意識しやすくなります。
改めてマナーを見直すことも、顧客満足度を高めるために必要です。
予約システムを活用する
電話対応により業務に支障をきたす場合には、予約システムを活用するのもおすすめです。
予約受付が分散されるため、店舗での負担を減らせます。
必要な項目も予約者側が入力するため、入力ミスや機器場違いによるミスを軽減できる点もメリットのひとつです。
24時間予約受付ができることから顧客側の利便性が高まるだけではなく、機会ロスを軽減できるようになるでしょう。
予約システムについてより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
予約時の電話対応でお店の印象が決まる
顧客と直接やり取りをする電話対応はお店の印象を左右する業務のひとつです。
顧客対応の質を改善したいと考えている際には、まずは電話対応を見直す必要があるでしょう。
電話対応で抱える課題を明確にし、ひとつひとつ丁寧に解決することで業務の質向上に繋がります。
ぜひ本コラムで紹介している対応の流れやマナー、課題解決のためのポイントを参考にしてみてください。
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