5分で理解!「エクセルで予約管理」する方法
美容院やネイルサロン、飲食店などの経営において、予約管理は重要な役割を果たすもの。
予約管理をしっかり行うことで、顧客へのサービス向上や業務効率化、売上アップにつながります。
予約管理のツールのひとつにエクセルがあります。
ただし、エクセルの予約管理には、向いていないケースもあるため、注意が必要です。
本コラムでは、エクセルを使った予約管理について詳しく解説します。
目次
エクセルでも予約管理はできる?
エクセルで予約管理は可能です。
Officeソフト(Excel・Word・PowerPointなど)が標準搭載されているPCであれば、インストールやセットアップの手間が不要で、すぐに使用できます。
エクセルは表計算ソフトとして汎用性が高く、予約管理に必要な機能を多く備えたツール。
また、セルの色分けなどカスタマイズ性も高く、自店運用に適した予約管理が可能です。
ただし、予約の件数が多かったり条件が複雑であったりするケースでは、エクセルでの予約管理が向いていないこともあります。
向いていない場合は、他の予約管理方法を導入してください。
エクセルで予約管理するメリット・デメリット
エクセルは、汎用性やカスタマイズ性の高さから、多くの小規模店舗で予約管理ツールとして利用されています。
しかし、メリットだけでなくデメリットも存在するため、よく理解し、自店運用に適したツールを選択しましょう。
エクセルで予約管理するメリット
エクセルで予約管理を行うメリットは、以下の通りです。
- 汎用性が高くカスタマイズしやすい
- 慣れれば操作が簡単
- 導入コストが低い
自由に表を作成し、予約内容や項目を自身で細かく設定できるうえに、フィルター機能やソート機能といった効率的に予約管理する機能も充実しています。
表計算に慣れている方であれば直感的に操作可能です。
また、Officeソフトを標準搭載しているPCであれば、導入コストはかかりません。
搭載していないPCでも、購入またはサブスクリプション登録で、エクセルのほか、ワードやパワーポイントなどが利用できるようになります。
エクセルで予約管理するデメリット
エクセルで予約管理を行うデメリットは、以下の通りです。
- 都度人の手で入力する必要がある
- 機能が限定される
- 共有・連携が難しい
- セキュリティリスクがある
エクセルの予約管理では、予約の重複チェックや日程変更・キャンセルなどの処理を手動で行う必要があります。
ダブルブッキングといった人的ミスがどうしても起こりがちです。
また、予約管理システムにあるような予約の自動通知機能や顧客管理機能などが備わっていません。
複数人で同時の編集が難しいため、複数人で管理する場合には予約情報の重複や誤った情報が入力されるなど、データが混乱する可能性も考えられます。
さらに、クラウド上に保存しない限り、データのバックアップやセキュリティ対策も課題のひとつです。
エクセルの予約管理が向いているケース
以下のケースは、エクセルを使った予約管理が向いています。
- 予約件数がまだ伸びていない
- 予約に関する条件が単純
- 予約システムにかける費用を安くしたい
それぞれ詳しく解説します。
予約件数がまだ伸びていない
一人で経営しているサロンや飲食店などの小規模店舗で、予約数がまだ伸びていない場合は、エクセルの予約管理が向いています。
表計算ソフトの基本的な操作さえできれば、簡単に予約管理表を作成・運用できるためです。
しかし、予約の重複チェックや日程変更・キャンセルなどの処理は人力で行う必要があるため、キャンセル・日程変更などが多い場合にはあまり向いていません。
予約に関する条件が単純
特定の日時や人数、名前などを記録するだけの予約に関する条件が単純な場合は、エクセルの予約管理が向いています。
自分の使いやすいようにカスタマイズできるため、業務に合わせた予約管理表を作成できます。
ただし、カスタマイズにはそれなりに知識が必要です。
エクセルを使いこなせるかがカギとなるでしょう。
予約システムにかける費用を安くしたい
Officeソフトを標準搭載しているPCであれば、導入コストはかかりません。
搭載していないPCでも、購入またはサブスクリプション登録で利用できます。
導入にかかるコストが安価のため、費用を安くしたい場合には、エクセルの予約管理が向いています。
しかし、予約件数が多い場合や予約に関する条件が複雑な場合、人的ミスによって顧客に迷惑をかけたり、予約管理業務に時間がかかったりしがちです。
結果的に評判の低下や業務の非効率化になるのであれば、いくら費用を抑えたくても、予約管理に特化したシステムの利用をおすすめします。
エクセルの予約管理が向いていないケース
以下のケースは、エクセルを使った予約管理に向いていません。
- 件数が多い予約に関する
- 条件に関する条件が複雑
- 複数人で同時に管理・編集をしたい
- セキュリティの高さやシステムの機能性を求める
それぞれ詳しく解説します。
予約件数が多い
エクセルの予約管理は人力での作業が多く、予約件数が多い場合は業務負担やミスが増える可能性が高いため、あまり向いていません。
また、予約件数が増えるにつれて、エクセルの処理速度が遅くなり、操作性が低下する恐れがあります。
予約管理に対する業務負担を減らすためにも、予約管理に特化したシステムを利用しましょう。
予約に関する条件が複雑
特定の日時や人数、名前といった記載項目が多く、条件が複雑な場合は業務負担やミスが増える可能性が高いため、エクセルでの予約管理はあまり向いていません。
複雑な条件を表現するためには、関数やマクロを使用する必要があり、これらの機能の活用には専門的な知識が必要です。
予約に関する条件が複雑な場合や、予約情報と顧客情報を紐づけたい場合には、予約管理に特化したシステムの利用をご検討ください。
複数人で同時に管理・編集をしたい
複数人でエクセルの管理・編集は可能なものの、リアルタイムでの共同作業が難しく、編集の衝突が起こりやすいです。
同時に複数人がファイルを開いて編集・保存すると、競合ファイルができてしまいます。
それぞれが編集した箇所を確認した上で、改めて更新する作業は時間がかかりがちです。
また、「ブックの共有」や「共同編集」が可能なバージョンであれば、同時に編集できるものの、問題点があります。
「ブックの共有」ではリアルタイムで変更点を見られず、「共同編集」はサブスクリプションの加入とネット環境が必須です。
ミスのない予約管理をするためには、リアルタイムでの共有が不可欠。
スタッフ数名で管理する前提であれば、エクセルよりも予約システムを導入すし、リスクを回避しましょう。
セキュリティの高さやシステムの機能性を求める
エクセルの予約管理はセキュリティ面やシステムの機能性では劣る部分があるため、注意が必要です。
エクセルで作った予約管理表を保存したPCが故障するケースもあるかもしれません。
PCが開けない、データが破損すると、予約管理表を失ってしまう可能性があります。
USEメモリへの保存も可能ですが、コピーして持ち出すことで、外部への情報漏洩のリスクが高まります。
ファイルの共有設定が適切に行われていない場合、意図しない人に閲覧されかねません。
また、エクセルは表計算ソフトであり、データベースとしての機能は限定的なため、空き状況の確認や自動通知などの、業務効率化につながる機能がありません。
よって、セキュリティの高さやシステムの機能性を求める場合には、予約管理に特化した予約システムを利用しましょう。
エクセルで予約管理をはじめる3つの方法
エクセルで予約管理する方法は、主に以下の3つあります。
- 自分で作成する
- テンプレートを活用する
- VBAやマクロを使って開発する
それぞれの方法について詳しく解説します。
自分で作成する
エクセルに関する知識が初級レベルの方でも、簡単な表であれば自作可能です。
自分の使いやすいように、カスタマイズしてみましょう。
予約管理表を作成する際は、まず予約の日時や名前、連絡先、予約メニューなど必要な項目を設定します。
次に、リストアップした項目を「行」に配置し、セル幅を項目に合わせて調整します。
予約表に罫線を引いたり、必要に応じて色分けしたりすると、視覚的にも分かりやすくなるでしょう。
表を作成する際に「テーブル」を使用することで、セルの色や罫線を自動で設定してくれます。
ただし、複雑になれば作成に時間がかかるだけでなく、処理する際にエラーが発生する可能性が高くなるため、ご注意ください。
テンプレートを活用する
自分で予約管理表を作成するのが難しい場合には、インターネット上で配布されているテンプレートを探してみましょう。
テンプレートを活用する方法は、作成期間が短く、短期間で導入できる点が特徴です。
「エクセル 予約管理表 美容院 テンプレート」などのKWで検索すると、サロンや飲食店といった業種ごとに適したテンプレートが出てきます。
既存のものを使用しながら、状況に応じて自身でカスタマイズしていくと、より使いやすいものになるでしょう。
ただし、テンプレートにあるすべての機能が自身の業務に合致するとは限りません。
テンプレートを使用することでかえって使いづらくなってしまうこともあるため、ご注意ください。
VBAやマクロを使って開発する
エクセルのVBAやマクロに関する知識を持つ方であれば、自身のITスキルを活用して、セルフで予約管理表を開発する方法あります。
VBAやマクロを使えば、高度かつ自分の使いやすいようにカスタマイズできるため、予約の重複チェックなど手間のかかる作業を減らせます。
ただし、高度な技術が必要なうえに開発に時間がかかるため、短期間で導入したい場合には、別の方法を利用した方が賢明かもしれません。
効率的に予約管理ができるシステム利用がおすすめ
予約件数が少ない場合や、予約条件が単純な場合には、エクセルを使った予約管理でも事足ります。
また、VABやマクロを使いこなせる方であれば、エクセルでも高度な予約管理を実現できるでしょう。
しかし、これらに該当しない場合は、効率的な予約管理ができるシステムの利用をおすすめします。
以下では、予約システムの利用をおすすめする理由について解説します。
予約管理システムを簡単に導入できる
予約システムは、誰でも手軽に利用できるサービスが数多く登場しています。
シンプルで直感的な操作性を持つシステムであれば、複雑な操作はありません。
操作性に不安を感じる方は、サポート体制が充実した予約システムを選びましょう。
また、高額なシステム導入費用がかかることなく、月額料金で利用できるサービスが主流です。
初期費用を抑えられる点も簡単に導入できる理由のひとつです。
予約状況が一目で確認できる
予約システムを利用すれば、カレンダー表示などで予約状況を視覚的に確認できるため、利用者への案内がスムーズです。
エクセルで予約管理を行う場合、電話やメールで予約を受付し、予約情報を手入力していく必要があります。
同じタイミングで同じ日程の予約が入った場合には、断りの連絡を入れなければなりません。
また、PCやスマホ、タブレットなどあらゆるデバイスからアクセス可能なシステムであれば、休みの日や外出先でも予約状況を確認できます。
予約状況を分かりやすく視覚的に確認できれば、ダブルブッキングなどのミスも起こりづらいです。
24時間予約受付できる
予約システムを導入すれば、Webやアプリから24時間いつでも予約を受け付けられます。
電話で予約の受付をする場合、利用者は営業時間内に連絡しなくてはいけません。
時間や場所に捉われず、いつでもどこででも予約可能であれば、利用者は気軽に予約できるようになるため、集客アップが期待できます。
また、キャンセルや日程変更もWebやアプリからできるものであれば、無断キャンセルの防止にもつながるでしょう。
▼関連コラム
予約業務にかかる手間が省ける
予約システムは、予約の受付からリマインドメールの送信まで自動で行ってくれるため、従来の人手による予約業務を大幅に削減できます。
電話やメールで予約を受付し、エクセルの予約管理表に手入力する場合、電話受付やメールの返信、予約管理表に入力するなど、予約業務に時間を要します。
業務効率化の実現は、人件費削減につながるだけでなく、顧客満足度の向上や売上アップも期待できるでしょう。
スタッフは施術や接客、調理といった予約業務以外に集中できるため、モチベーション向上にもつながります。
予約システムのメリットについては下記もご覧ください。
▼関連コラム
自分の店にあった予約管理方法を選択しよう!
エクセルの予約管理はメリットがある一方で、人力による入力の煩雑さ、機能制限、共有・連携の難しさ、セキュリティリスクといったデメリットもあります。
そのため、予約の件数が多い場合や予約に関する情報が複雑な場合などは、予約管理に特化した予約システムの利用がおすすめです。
また、予約システムを利用する際には、業種や店の規模、必要な機能、サポート体制、予算などあらゆる条件を明確にしたうえで、自分の店にあった予約システムを選びましょう。
シンプルな操作性の予約システムであれば、パソコン操作が初級レベルの方でも、直感的な操作で簡単に利用できます。
▼関連コラム
RANKING
総合ランキング
COLUMN
コラム
CATEGORY
カテゴリー
TOPICS
トピックス