音楽スタジオの予約システムの選び方を徹底解説!おすすめ5選も
音楽スタジオの予約受付は、利用人数による調整、部屋の広さや日時などによる料金の違い、使用機材の選択など複雑になりがちです。
ごく少数のスタッフしか置く余裕のない小規模・個人経営のスタジオでは、スタッフに大きな負担がかかります。
このコラムでは音楽スタジオへの予約システムの導入メリットや備えるべき機能を解説し、特に小規模経営のスタジオにおすすめのシステムを紹介します。
目次
よくある!音楽スタジオの予約の困りごと
営業時間外に予約を受け付けにくい、電話での案内が複雑になるなど、音楽スタジオの予約受付には特有の悩みがあります。
営業時間外に予約が取りにくい
予約システムを使わない手動での予約対応ではスタッフが音楽スタジオに常駐している必要があるため、実質的な予約可能時間が営業時間内に限られてしまいます。
新規利用者は予約ができないと利用をあきらめてしまう傾向が強く、予約対応が不可能な時間帯があることは利用者を獲得する機会の損失につながります。
小規模や個人経営のスタジオの場合、運営者個人の携帯番号で予約を受け付けているケースもあるようですが、携帯番号は個人情報でもありセキュリティ上の不安がつきまといます。
受付スタッフを置く人件費がかかる
小規模や個人経営の音楽スタジオに常駐するスタッフはごく少数で、機材管理や各室の鍵の管理、レジ操作など金銭の管理、清掃といった業務を任せられるのが通常です。
一方、予約受付・管理も重要な業務ではありますが、お客様対応などもある現場スタッフには負担となります。
音楽スタジオで働きたいという方にはミュージシャン志望者などが多く、楽器や機材の扱いには慣れていますが、予約受付に伴うパソコン操作などの作業は不得意であることが多いものです。
大手のスタジオの場合は予約受付を主業務にするスタッフを置くケースも多いですが、小規模のところではなかなかそうした人件費もかけられません。
正確な予約情報の把握が困難
予約管理を手動で行っていると避けられないのがヒューマンエラーです。
対面予約や電話での対応では聞き間違いや相手の言い間違いによるトラブルが発生する恐れがあります。
一方でメールでの受付などでは、見間違いや入力ミスなどによって貸す部屋の取り違えやダブルブッキングが起きやすくなります。
いずれにしてもクレームの原因となり、せっかくの利用者が離れてしまう原因となり得ます。
利用者のフォローアップに手が回らない
予約システムがなければ、無断キャンセルは相手に電話やメールで連絡して対応することが必要です。
通常業務に加えて面倒な作業が加わります。
また、多くの音楽スタジオでは、利用者に会員制度やポイント付与などのサービスを行っています。
こうしたリピーター予備軍には、誕生月キャンペーンを実施したりポイント失効が近いことを知らせたりして再利用を促したいところですが、やはりかなりの手間になるでしょう。
小規模の音楽スタジオでは、やはりマンパワーが不足することは否めません。
うれしい!音楽スタジオに予約システムを導入する効果
予約システムの導入は、利用者の利便性がアップするだけでなく、音楽スタジオの経営などにも大きな効果をもたらします。
初利用・リピートが獲得しやすい
予約システムを導入すれば、予約は24時間いつでも、ネットが利用できる環境ならどこからでも受け付けられるようになります。
そのため休業日や真夜中でもスタッフの手をわずらわせず予約が取れて、新規のお客様の獲得を促進できるでしょう。
空き状況もパソコンやスマートフォン、タブレットを見ながら利用者側自身で確認でき、都合のよい日時を選びやすくなります。
時間がない方だけでなく、電話が苦手な利用者でも予約行動への心理的なハードルが下がり、より予約しやすくなるのもメリット。
誰でも操作しやすく、しかもわかりやすいシステムを導入すれば、それだけ予約は取りやすくなります。
面倒な予約受付・問い合わせから解放される
予約システムのメリットは利用者側のものだけではなく、音楽スタジオ側にも多くあります。
人数に合った部屋はどこか、時間はどれだけ必要か、どんな設備を使うかなどの利用者側の要望や、学生割引や人数、曜日や時間帯による割引など料金に合わせた利用方法が、利用者自身の操作で選べるようになります。
上記のような複雑な説明から、スタッフは一切解放されます。
予約状況はシステム上に即座に反映されるので、利用者には空いている部屋が一目瞭然、ダブルブッキングも防止できます。
さらにアンプやチューナー、スピーカーなどの常設機材、楽器やマイク、PAなどのオプション機材まで同時にレンタル予約できるようシステムを設定しておけば、利用者の利便性がアップするうえにいっそうの売上も期待できます。
利用者データを分析・活用できる
音楽スタジオの中には会員割引や繰り返し利用による割引などを設定しているところが少なくありません。
予約システムからこうした会員登録などをできるよう設定しておくことで、リピーターが獲得しやすくなり利用者の囲い込みが実現します。
また、会員登録時に利用者の各種情報を登録させることにより、年齢層や居住エリア、個人練習が多いかバンドが多いか、どんな機材がレンタルされるかなど、様々なデータが取得できます。
これらのデータを活用することであらゆる方向から経営予測ができ、より戦略的なスタジオ運営ができるようになります。
なるほど!音楽スタジオの予約システムにふさわしい機能や選び方
予約システムには予約受付だけでなく実に様々な機能があります。
システムどうしを比較して、欲しい機能や予算に合わせて選ぶことをおすすめします。
直感的に操作できるか
まず利用者が簡単に操作できる予約システムであることは必要最低限ですが、スタジオのスタッフにも操作が簡単であることも重要です。
予約システムには予約受付のほかにも、既存利用者のデータ管理など様々な機能があります。
それらを直感的な操作で利用できるかどうかは、予約システムの価値を大きく左右します。
また、パソコンに加えてスマートフォンやタブレットといった複数のデバイスで扱うことができれば、スタジオ利用者にもスタッフにも利便性は大幅にアップ。
マウスやタッチパネル操作だけでデータ管理などができる予約システムもあるので、キーボード入力が苦手という方にはぜひ導入をおすすめします。
カスタマイズが簡単にできるか
予約画面のカスタマイズが簡単にできるかは見逃せないポイントです。
営業時間をはじめ、音楽スタジオの運用形態に合わせて導入時に予約システム会社がどれだけ要望を聞き入れてくれるかで、その後のシステムの利便性は大きく違ってきます。
また、導入後にもカスタマイズの必要は生じます。
利用者データを年齢、利用回数や人数、個人やバンド、使用する機材といった利用形態などによって分類し管理することで、スタジオ経営の見通しも立てやすくなるはずです。
こうしたカスタマイズは予約システム上から自分で行うことになる場合が多く、オーナーやスタッフが簡単に操作・実行できるシステムであるかどうかも重要です。
セキュリティやサポートは十分か
既にスタジオのホームページを持っている場合、そこに予約システムを組み込めれば、利用者に対する利便性はかなりアップします。
ホームページ上での休業のお知らせなどと連動して使えるので、利用者の予約作業もかなりスムーズです。
しかし、既存システムとの連携で注意したい大きなポイントがセキュリティ。
フルネーム(本名)や年齢、連絡先など複数の個人情報を扱うので、セキュリティの確かさは非常に重要です。
安全性の高さが実証されたセキュリティシステムが実装されているかチェックすることをおすすめします。
また、カスタマイズの必要やシステムの不具合が生じた場合、スタジオのスタッフでは対処できない事態も起こり得ます。
導入前の丁寧な説明はもちろん、導入後もシステム提供者からの十分なサポートがあるかも、予約システム選択の重要なポイントです。
コストは機能に見合っているか
当然ながら、多くの機能を盛り込むほど予約システムの利用料金は高くなりがち。
予約システムには、予約受付とそのデータ管理だけでOKだったら無料で利用できるケースもあります。
導入時の初期費用だけでなく月額料金、さらに追加機能ごとのオプション料金もチェックし、コストと機能のバランスを考えてスタジオに適した予約システムを選ぶようおすすめします。
これが音楽スタジオの予約システム5選
ここでは、音楽スタジオにおすすめしたい予約システムを、操作性や機能性、セキュリティなどの観点から5つご紹介します。
ResKa
ResKa(レスカ)は株式会社MareSpera(マレスペラ)が提供する、音楽スタジオをはじめ様々な業種に対応した予約システム。
2018年からサービス開始された比較的新しい予約システムで、従来の類似システムでの様々な問題点を改善しているのが特長です。
顧客情報の登録後はキーボードを使わず、マウスやタッチパネルえの操作だけで予約入力も管理業務も行えるので、パソコン操作が苦手という方でも簡単に使用可能。
画面はシンプルで、利用者でもスタッフでも操作に迷わず直感的に使用できます。
利用者情報のカスタマイズも簡単にでき、スタジオ利用傾向の分析も可能。
別のツールでまとめていた利用者の情報もCSV形式でスムーズに移行でき、新たに導入する際の手間もほとんどかかりません。
サーバには業界標準とも言えるAWSを使用しており、高度なセキュリティ体制で個人情報も安心。
1ヶ月間は無料でトライアル使用が可能なので、操作性や機能を実際に試してから本格導入できる点もおすすめです。
ChoiceRESERVE
ChoiceRESERVE(チョイスリザーブ)は株式会社リザーブリンクが提供する予約システム。
2010年からサービスが開始され、他のクラウド型のシステムよりも実績は豊富と言えます。
登録時には既存サイトとリンクできる個別URLを発行、今使っているホームページとリンクするだけでつながるため、予約システムの実装が簡単かつスピーディに行えます。
また、入金確認や身分証などの確認が完了してから正式に予約を確定したいときは、仮予約も可能。
スタッフは入った仮予約に対して審査などを行ってから予約の受け入れを決定できます。
加えて、特定の利用者による過剰利用や仮押さえ、いたずらなどを防ぐため、利用者ごとに月間の予約回数を制限することもできます。
さらにX(旧Twitter)やFacebookとも連携でき、集客のサポートも可能です。
リザエン
リザエンは1995年創業の株式会社インタークエストが開発した予約システム。
ChoiceRESERVEと同様に仮予約対応と予約回数制限ができるので、予約の独占やいたずらなどを防ぐことができます。
また、導入前後のサポートが充実しているのも大きな特長です。
設定や操作に関する疑問には専門のサポートスタッフが対応するほか、マニュアルとQ&Aを掲載したマニュアルサイトを用意。
そのうえ導入を契約した後には、サービスに関する最新情報をリアルタイムでチェックできるカスタマーポータルサイトが提供されます。
高いセキュリティ性も有していて、24時間365日の有人監視とツールによる二重チェックが実施されています。
EIPrO
EIPrO(エイプロ)はイーアイピー株式会社が開発した予約システム。
自由度の高いデザインカスタマイズができるのが特長です。
予約ページは直感的にデザインできるCMS機能が用意され、CSS・JAVA設定によるオリジナルデザインでのシステム運営も可能です。
ウェブについて多少の知識があれば、工夫次第で利用者の目を引きやすいデザイン性の高い予約システムを実装できます。
また、独自ドメインも提供され専用SSLでシステムを利用できるので、バンドスタジオやピアノスタジオなど手持ちのスタジオのイメージを活かした運用が可能です。
さらにクレジットカードを利用した予約受付が可能で、利用者の利便性アップとキャンセル率の低下に貢献。
クレジットカードを持っていない場合も、ペイパルによる決済もできます。
ReserveMart
ReserveMart(リザーブマート)はクラウド予約システムの専業メーカーである株式会社リザーブマートが提供しています。
クレジットカード、コンビニ決済、QRコード決済など多様な方法のオンライン入金が利用可能。
オンラインでの決済の予約は自動的に入金登録されるので、入金処理が不要になり業務効率が向上します。
また、リモートロックを利用契約し本体を購入・設置することにより、各スタジオの入退室管理を自動化し無人化した遠隔運営にも対応。
予約受付と同時に利用者に暗証番号が自動発行され、キーレスで非対面・非接触のスタジオ運営管理に対応します。
会員登録した利用者の場合、予約確認メールを会員以外のバンドやサークルなどのメンバーに一斉送信するグループメールも提供できます。
まとめ
小規模・個人経営の音楽システムでは、予約を自動で受け付けてくれる予約システムは、予約業務の効率化や経営の安定化などに大いに役立ちます。
利用者もスタッフも使用しやすいシンプルな操作性、パソコン以外でも使える多種端末対応、セキュリティの高さなどをまずは重視すべきでしょう。
欲しい機能やコストを見定めて、スタジオにぴったり合った予約システムを導入することをおすすめします。
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