【2024年版】予約管理システム比較

ホットペッパービューティーのスマート支払いとは?

公開日:2024.11.22 更新日:2024.11.22

ホットペッパービューティーには、支払いの手間が省ける「スマート支払い」というシステムがあり、利用者数は290万人を突破、利用者満足度90%を超えています。

ヘアサロンやネイル・まつげサロンなど、ホットペッパービューティーを利用する店は多いため、スマート支払いを導入すると他店との差別化もできるでしょう。

今回、スマート支払いの概要やメリット・デメリットについて解説します。

ホットペッパービューティーのスマート支払いとは?

ホットペッパービューティーは、株式会社リクルートが運営する国内最大級のサロン検索・予約サービスです。

ヘアサロンやネイル・まつげサロンのほか、リラクサロン、エステサロンなど、さまざまなサロン検索・予約ができます。

ホットペッパービューティーでは、2023年1月31日より「スマート支払い」を開始しました。
スマート支払いは、サロンの予約時にクレジットカード情報を登録し、会計時に「スマート支払いで」と伝えるだけで、そのまま退店できるシステムです。

施術当日にメニューを変更・追加してもサロンスタッフが金額変更や会計操作を行うため、施術後は、お財布を出したりクレジットカードを出したりする必要もありません。

会計にかかる時間やレジ前での面倒なやりとりを短縮できるため、利用者満足度の高いシステムです。

また、サロン利用者だけでなく店側にとってもメリットが多く、スマート支払いの導入により「カウンセリングに時間がかけられるようになった」「余裕をもってお見送りができた」などの声が寄せられています。

他のキャッシュレス決済との違い

スマート支払いと違い、コード決済やクレジット決済は、施術後の会計で金額を確認し、スマートフォンやクレジットカードを出して決済が必要です。
そのため、会計が混んでいれば、待ち時間が発生することがあります。

また、インターネットを介して会計を済ませるオンライン決済では、施術当日メニューの変更・追加があり金額が変更になった場合には、支払いの取り消しが必要です。

コード決済やクレジット決済、オンライン決済など、利便性の高さから、会計時に現金を使用しないキャッシュレス決済が増えているとはいえ、不便な面があるという点も否めません。

他のキャッシュレス決済とは違い、スマート払いはより時間を有効活用できる決済サービスと言えます。

スマート支払いに利用できるカード

スマート支払いに利用できるクレジットカードは、以下の通りです。

  • Visa
  • Mastercard®
  • JCB
  • American Express
  • Diners Club

なお、上記のものであっても、サロンが契約していない、海外で発行されたクレジットカードは使用できません。

デビットカード・プリペイドカードの利用制限はしていないものの、与信確保の時点で決済される・返金までの期間はクレジットカード会社によって異なるなどの理由から、運営側は「非推奨」としています。

ほかにも、分割払いやリボ払いには対応していないといった注意点もあるため、公式サイトも確認しておきましょう。

キャッシュレス決済の需要は拡大する?

ここ数年でキャッシュレス決済は徐々に広まっており、今後はますます需要が拡大していくことが予想されます。

経済産業省は、2025年までにキャッシュレス決済を4割程度にするという目標を掲げており、キャッシュレス決済の推進に取り組んでいます。

日本はキャッシュレス途上国ともいわれ、これまではなかなか普及しませんでしたが、2023年のキャッシュレス決済比率は39%を超えました。

また、キャッシュレス決済のうち80%以上がクレジットカードで、若者層のキャッシュレス決済比率が高まっています

若者の現金決済志向は相対的に低下しているため、一般的にキャッシュレス決済よりも利便性の高い、スマート支払いの導入は新規顧客の獲得にもつながるでしょう。

スマート支払い導入によるお店側のメリット・デメリット

以下では、スマート支払いを導入することによるお店側のメリット・デメリットを解説します。

スマート支払いの導入にはさまざまなメリットがありますが、場合によってはデメリットとなることもあるため、あらかじめ理解したうえで導入を検討しましょう。

店側のメリット

スマート支払いによるお店側のメリットは、主に以下の3つです。

  • 無断キャンセルにも請求ができるようになる
  • 会計業務の手間が省ける
  • ヒューマンエラーが起こりにくい

それぞれ詳しく解説します。

無断キャンセルにも請求ができるようになる

無断キャンセルは、予約したにもかかわらず、店舗に連絡せず当日サロンに訪れないことです。
その時間帯に発生するはずだった売上のほか、予約枠分の人件費やほかの顧客の予約が取りづらくなるなどの損失もあります。

なかでもやはり売上の損失は大きく、無断キャンセルが頻繁に起こるとサロンの経営にも大きな影響をもたらすでしょう。

スマート支払いは顧客が事前にクレジットカード情報を登録するため、無断キャンセルの場合にはキャンセル料が自動で引き落とされます。

顧客のなかには、「うっかり忘れていた」という方もいます。
顧客がスマート支払いを選択すれば、万が一無断キャンセルをした場合はキャンセル料を支払いが必要と念頭に置いておくことで、機会損失の防止にもつながります。

ただし、突然キャンセル料を請求するとクレームなどのトラブルに発展する恐れがあるため、注意が必要です。
あらかじめキャンセルポリシーを明確にし、顧客に対して周知しておきましょう。

会計業務の手間が省ける

スマート支払いを導入すると、会計時のやり取りが金額確認のみになるため、会計業務の手間が省けます。

時間をかけずに会計を終わらせられるため、スムーズにお見送りができるようになったり、浮いた時間分をカウンセリングに充てられるようになったりします。

また、スマート支払いをはじめとするキャッシュレス決済が広がるとレジ締めも楽になるでしょう。

営業終了後に行うレジ締めは、金額が合わないなどのトラブルがあると、時間がとられがちです。
場合によっては、残業扱いになり賃金が発生します。

レジ締め作業が楽になると、人件費の削減や、従業員の労働時間の短縮にもつながります。

ヒューマンエラーが起こりにくい

スマート支払いをはじめとするキャッシュレス決済を導入すれば、金額の間違いやおつりの間違いといったヒューマンエラーは発生しにくくなります。

請求金額やおつりの間違いは、対応方法を誤るとクレームになりかねません。

より安全な決済方法として、スマート支払いは利点が大きいといえます。

店側デメリット

スマート支払いによる店側のデメリットは、主に以下の2つです。

  • AirIDの登録が必要
  • クレジットカードの決済手数料がかかる

それぞれ詳しく解説します。

AirIDの登録が必要

スマート支払いを導入には「AirID」の登録が必要です。
AirIDは、リクルートが提供するビジネスツールを1つのアカウントで利用できる総合IDサービスです。

登録は無料で利用できるサービスは、POSレジアプリのAirレジ、クレジットカードや電子マネー・ポイントも使える決済サービスのAirペイ、シフト管理サービスのAirシフトなど10種類以上あります。

利用する際、各項目に必要事項の記載が必要です。
AirIDを登録するだけで、10種類のサービスを自動的に使用できるわけではないので、注意しましょう。

クレジットカードの決済手数料がかかる

スマート支払いはクレジットカードで決済されるため、各種クレジットカードの決済手数料がかかります。

各種クレジットカードの決済手数料は、以下の通りです。

  • Visa 3.24%
  • Mastercard® 3.24%
  • JCB 3.74%
  • American Express 3.24%
  • Diners Club 3.74%

ブランドによって若干異なりますが、どこのブランドでも3%程度の決済手数料がかかるため、現金払いのみのサロンであればスマート支払いの導入により若干利益が下がってしまうこともあるでしょう。

スマート支払い導入による利用者側のメリット・デメリット

以下では、スマート支払いを導入することによる利用者側のメリット・デメリットを解説します。

スマート支払いの導入には利用者にとってもさまざまなメリットがあります。
とくに、1回の会計が高額なサロンを利用される際はご注意ください。

利用者側のメリット

スマート支払いによる利用者側のメリットは、主に2つです。

  • 財布やスマホを出さずに会計が完了する
  • スマート支払いポイント還元特典が受けられる

以下で、詳しく解説します。

財布やスマホを出さずに会計が完了する

スマート支払いの利用者側の最大のメリットは、財布やスマホを出さずに会計が完了する点です。

例えば、ヘアサロンであれば、施術後は以下の流れが一般的です。

  1. 席を立ち、ロッカーなどに預けていたバッグや上着を受け取る
  2. バッグや上着を身につけて、帰る準備をする
  3. レジに行きバッグや洋服から財布・スマホを取り出して会計をする

数時間に及ぶロングメニューであれば、タブレットや充電器、飲食物などを席に持ち込むこともあるでしょう。
施術が終わってから会計が終わって退店するまで、どうしても時間がかかりがちです。

スマート支払いであれば、財布やスマホを出さずに、レジで金額確認するだけで会計が終了します。

財布やスマホを取り出したりする手間が省けるのはもちろん、金額確認だけであれば持ち込んだものをバッグに戻しながら、上着を着ながらでも対応できます。

レジでの会話やクレジットカードの暗証番号入力の手間も省けるため、顧客にはスムーズに次の予定に向かっていただけます。

スマート支払いポイント還元特典が受けられる

ホットペッパービューティーでは、ヘアサロンやネイル・まつげサロンの予約や商品購入時に、支払い額の2%がポイントとして付与される制度があります。
付与されたポイントは、次回以降のサロン予約や商品購入時に100ポイント単位で利用可能です。

スマート支払いポイント還元特典開催中であれば、スマート支払いを利用すると、通常加算分とは別に特典分のポイントが加算されます。

現在特典は開催されていませんが、過去には2023年10月30日~2024年3月29日まで「対象のヘアサロンでスマート支払いすると最大5%ポイント還元」、2024年9月2日~2024年11月19日まで「対象のサロンでスマート支払いすると5%ポイント還元」を開催していました。

スマート支払いの普及のため、今後も特典が開催される可能性が考えられます。

利用者側のデメリット

スマート支払いによる利用者側のデメリットは、主に3つです。

  • ホットペッパービューティー上で支払い方法が変更できない
  • システムトラブルや情報漏洩のリスクがある
  • 5万円を超える支払いができない

以下で、詳しく解説します。

ホットペッパービューティー上で支払い方法が変更できない

スマート支払いは予約時に選択する決済方法のため、予約後に現地支払いに切り替えたいと思ってもサイト上で支払い方法を変更することができません。

現地支払いに切り替えを希望される方は、来店当日にサロンへ直接切り替えを依頼する必要があります。

また、事前のクレジットカード登録時に、複数回登録を失敗するとしばらくの間そのクレジットカードによるスマート支払い予約ができなくなってしまいます。

クレジットカード登録時には、手元にクレジットカードを用意し、入力が間違えていないか確認したうえで登録してください。

システムトラブルや情報漏洩のリスクがある

安心・安全に利用できるよう配慮されていますが、オンライン上のシステムであるため、情報漏洩のリスクはゼロではありません。

ネットでの買い物に抵抗がある方や、ネットでの買い物をしていてもコンビニ支払いや代金引換を選択するという方であれば、不安に感じるでしょう。

また、システムトラブルなどが発生した場合には、かえって会計に時間がかかってしまうこともあります。

5万円を超える支払いができない

ネイル、まつげ、リラク、エステのジャンルに属するサロンを利用する場合、スマート支払いの上限は5万円/回です。
5万円を超えるメニューの予約はできないため、注意が必要です。

また、予約時には5万円を超えていなくても、当日メニューの変更・追加で5万円を超えた場合には、現地で決済する必要があります。

施術予定のメニューによっては、クレジットカードといった、その他の決済手段を持参しなければなりません。

まとめ

本記事では、ホットペッパービューティーのスマート支払いの概要やメリット・デメリットを解説しました。

スマート支払いは、事前にクレジットカードを登録しておくため、来店当日の会計時にかかる手間を省くことができるシステムで、店側にとっても利用者側にとってもさまざまなメリットがあります。

しかし、5万円以上のメニューの予約はできないなどのデメリットもいくつかあるため、ヘアサロンやまつげ・ネイルサロンなどであれば、ホットペッパービューティーと平行して、予約システムの導入もおすすめします。

予約システムは、さまざまな予約状況を一元に管理し、効率的に予約業務を行えるものです。
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