おすすめの「無料の予約システム」は?|タイプ別の特徴と選び方

予約システムは、予約受付や顧客管理を効率化する便利なツールですが、費用がネックとなっている方もいるのではないでしょうか。
本コラムでは、無料で使える予約システムの主なタイプやメリット・デメリット、さらにぴったりのシステムを見つけるための選び方や注意点を紹介します。
おすすめの予約システムもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
無料で使える予約システムとは?
無料で使える予約システムは、主に以下の3つのタイプがあります。
- 件数制限+機能制限
- 機能制限
- 期間限定のトライアル
ユーザーにシステムの利便性を体験してもらい、有料プランへの移行を促す目的で提供されています。
一部制限なしで利用できるサービスもありますが、基本的にはそれぞれの機能に制限があることが特徴です。
件数制限+機能制限
無料の予約システムのうち、多くが予約件数や機能が制限されるタイプです。
有料プランよりも、受付できる予約件数や登録できる顧客件数に上限が設けられています。
一部の機能も制限されています。
無料プランでは使用できる機能が少なく、魅力的に感じた機能が使えないということも少なくありません。
たとえば、以下のような制限が多く見られます。
- 予約件数が月50件/週11~12件
- 登録可能顧客数100件
- オンライン決済
- リマインドメール
- キャンセル待ち設定
- 高度な分析機能
- Zoomといった連携機能 など
「まずはシステムの操作感を確認したい」「使い方に慣れたい」という方にはぴったりですが、本格的に活用するには物足りなさを感じるかもしれません。
機能制限
予約件数や顧客数の制限が少ない一方で、機能の多くが制限されているプランです。
自動メール配信、顧客管理、スタッフごとのシフト管理、LINE連携など、日々の運営で役立つ便利な機能は基本的に利用できません。
キャッシュレス決済機能が含まれていても、別途手数料が必要だったり、特定の決済方法に限定されていたりするケースもあるため注意が必要です。
「最低限の予約受付ができれば十分」「事務作業をシンプルにしたい」という場合に適しているものの、複数の機能を活用したい方は制限内容をよく確認して選ぶことが大切です。
期間限定のトライアル
有料プランと同じ機能を一定期間だけ無料で利用できる形態です。
例えば「30日間すべての機能が無料で利用可能」といった内容が多く、フル機能を一通り試すことができます。
無料期間が終わると自動で有料プランに移行するサービスもあるため、終了タイミングや費用は事前に確認しておきましょう。
「無料でとことん使い勝手を試してから本格導入したい」「将来的には有料プランの導入を検討している」という方におすすめです。
無料の予約システムのメリット・デメリット
無料で使える予約システムは、初期費用ゼロで導入できる手軽さが魅力です。
一方で、無料ならではの制限や注意点もあります。
以下では、メリット・デメリットについて解説します。
メリット
無料の予約システムのメリットは、以下のとおりです。
- 初期費用・月額費用ゼロで導入できる
- 基本的な予約・スケジュール管理機能が無料で使える
- 無料のまま継続利用できるタイプもある
- 操作性や使い勝手を事前に確認できる
- 費用をかけずに複数サービスを比較・乗り換えできる
無料の予約システムは、コストを抑えて気軽に導入したい方に最適です。
特に、個人事業主や小規模店舗で予約件数が少ない場合や、まずは使い勝手を試してみたい方には十分対応できます。
また、複数のシステムを比較検討したい人や、有料プランに移行する前提で操作性を確認したい人にも向いています。
必要最低限の機能で足りる場合には、無料のまま長く使えるケースもあるため、導入のハードルが低い点が魅力です。
デメリット
無料の予約システムには、以下のデメリットがあります。
- トライアル型は無料期間に制限がある
- 機能や件数に制限があるプランが多い
- 高度な機能が使えないことが多い
- デザインやカスタマイズが制限されている
- 本格運用にはいずれ有料プランが必要になる
多機能を求める、予約・顧客数が多く上限にすぐ達すると予想されるケースで、無料の予約システムは向いていないでしょう。
店舗のブランディングを重視してデザインを調整したかったり、将来的にスタッフ増員や多店舗展開したかったりする場合でも、無料プランの制限が大きなデメリットになる可能性があります。
無料の予約システムの選び方・注意点
無料の予約システムの選び方や注意点は、以下のとおりです。
- 無料で「どこまで」使えるかを確認
- 操作性と導入の手軽さ
- 業種・業態にマッチしているか
- サポート体制とセキュリティ
- 将来を見据えて拡張性と有料プランへの移行
無料の予約システムの多くは、有料プランへの移行を前提としているため、単に「無料だから」という理由だけでなく、店舗のニーズに合っているかの見極めが必要です。
無料で「どこまで」使えるかを確認
無料の予約システムは、提供しているシステムによって利用できる機能や件数に差があるので、以下を確認しましょう。
- 予約件数の上限
- 登録できる顧客件数
- スタッフ数の上限
- 使用できる機能の種類
- 無料で使用できる期間
繁忙期など月によっては対応しきれなく可能性があるため、予約件数や顧客数といった、予約受付に関わる機能の上限はしっかりと確認してください。
利用可能な機能についても、基本的な予約受付だけでなく、顧客情報管理や自動のリマインドメール、決済連動といった機能が無料で使えるかは重要です。
経営面に響くため、無料で使用できる期間を把握しておく必要があります。
店舗の規模や今後の成長を見据えて、無料の予約システムでどこまで対応できるのかあらかじめ見極めましょう。
操作性と導入の手軽さ
予約システムは日々の業務で頻繁に使うツールだからこそ、操作性のよさが重要です。
管理画面が直感的でわかりやすく、誰でも迷わずに予約の登録や確認、変更ができるかを確認しましょう。
スタッフにパソコン操作が不慣れな人がいる場合、操作性はとくに重要すべき点です。
複雑な操作が必要なシステムでは、導入後にスタッフの負担が増え、かえって業務効率が落ちてしまうこともあるためです。
また、初期設定が簡単にできるかもポイントです。
専門的な知識がなくてもスムーズに導入できるシステムであれば、導入にかかる時間や手間を大幅に削減できます。
導入前にはデモ版を試したり、実際の画面を確認したりして、ストレスなく使えるかを確認しましょう。
業種・業態にマッチしているか
予約システムは多様な業種で利用されていますが、それぞれの業種・業態によって求められる機能は異なります。
たとえば、スタッフの指名が必要なサービスや、メニューごとに所要時間設定が異なるようなサービスを提供している場合、対応できる機能が備わっているか確認しましょう。
予約システムのなかには、特定の業種に特化した機能を持つものもありますが、必ずしも自身の店舗にマッチしているとは限りません。
店舗運営でとくに必要となる機能を提供しているかを事前に確認し、現在の業務と将来的なニーズと擦り合わせて、慎重に見極めることが重要です。
サポート体制とセキュリティ
たとえ無料プランであっても、提供会社のサポート体制の充実度は確認してください。
システムの利用中にトラブルが発生した際や、使い方がわからない場合に、迅速なサポートが受けられるかは業務の円滑な遂行に直結します。
問い合わせ窓口(メール、チャット、電話など)の種類、対応時間、レスポンスの速さなどを事前に確認しておきましょう。
また、予約システムでは顧客の個人情報を取り扱うため、セキュリティ対策も必ず確認しておくべきです。
将来を見据えた拡張性と有料プランへの移行
無料プランは導入のハードルが低く、テスト運用には便利です。
しかし、店舗の成長やサービスの拡大に伴って、無料の予約システムの機能では不足することが出てくるかもしれません。
そのため、将来的に有料プランへスムーズに移行できるか、コストパフォーマンスはどうなのか事前に確認しておきましょう。
有料プランの料金体系、提供される機能、アップグレードのしやすさなどを把握しておくと、長期的な視点で計画が立てられます。
予約システムに必要な機能・あると便利な機能
無料の予約システムを導入する際でも、単に無料で使えるというだけでなく、業務効率化や顧客満足度の向上につながる機能を選ぶべきです。
以下では、予約システムに求められる機能や、あると便利な機能について解説します。
機能 | 特徴 |
---|---|
予約受付機能 | 顧客がオンラインで簡単に予約を入れられる機能です。 日時、メニューなど予約に必要な項目をシンプルに設定できることが重要です。 |
予約管理機能 | 受付した予約を一元的に管理する機能です。 予約状況の確認や変更、キャンセル処理などがスムーズに行えるものなら、業務効率を高められるでしょう。 |
顧客管理機能 | 予約情報と紐づけて顧客情報を管理する機能です。 氏名や連絡先、来店履歴などを記録し、顧客満足度の向上やリピート促進に役立てます。 |
スケジュール・空き状況表示 | リアルタイムで予約可能な日時を表示する機能です。 顧客は都合のよい時間帯を一目で確認できるため、予約機会の損失を防げます。 |
スマートフォン対応 | 多くのユーザーがスマホを利用するため、スマートフォンからでもストレスなく予約できるよう、レスポンシブに対応していることは必須です。 |
事前決済機能 | 予約時にオンラインで料金の支払いを完了できる機能です。 当日の現金のやり取りが不要になり、会計業務の効率化・無断キャンセル対策につながります。 |
キャンセル・変更機能 | 顧客が自分で予約のキャンセルや変更ができる機能です。 店舗側の手間が省けるだけでなく、顧客にとっても利便性が向上します。 |
スタッフ指名・担当者設定 | 顧客が特定のスタッフを指名して予約できる機能、または予約を特定の担当者に振り分ける機能です。 サロンやジムなど、担当者が決まっている業種では重要です。 |
クーポン・キャンペーン機能 | 割引クーポンやキャンペーンコードを発行し、予約時に適用できる機能です。 新規顧客獲得、リピーター促進、どちらのマーケティング施策にも活用できます。 |
自動メール送信機能 | 予約完了、予約日前日のリマインド、キャンセル時などに自動でメールを送信する機能です。 予約忘れや無断キャンセルを防ぐのに役立ちます。 |
メルマガ配信・DM機能 | 登録顧客に対して、キャンペーン情報などをメールマガジンやダイレクトメールで一斉に送る機能です。 顧客への情報提供や再来店を促すマーケティング施策に役立ちます。 |
外部サービス連携 | POSシステム、会計ソフト、Googleカレンダーなどの外部サービスと連携できる機能です。 よりスムーズな業務連携が可能になります。 |
予約システムにはさまざまな機能があるため、店舗に必要な機能を見極めることが大切です。
無料の予約システムを試しに使ってみる段階では、多機能すぎると使いこなせない可能性があるため、シンプルな予約システムから始めて、徐々に必要な機能を検討していくのもよいでしょう。
無料で試せる予約システムのおすすめ5選
おすすめの無料で利用できる予約システムは、以下のとおりです。
- ResKa
- RESERVA
- STORES予約
- SELECT TYPE
- Airリザーブ
1. ResKa
ResKa(レスカ)は、「期間限定のトライアル」が特徴の予約システムです。
1ヶ月間はすべての機能を利用できるため、本格導入前にシステムの使い勝手や機能を存分に確認したい方におすすめです。
直感的な画面設計で、パソコンやスマートフォンに不慣れな方でもスムーズに操作できる点も魅力。
現在の予約システムに使いづらさを感じている方にとっては、乗り換え候補としても非常におすすめです。
セキュリティ面では、Amazonが提供するAWSサーバーを採用しており、信頼性の高い運用環境を確保。
ビジネス規模に合わせて、ライト・スタンダード・プレミアムの3プランから選べますが、機能差がないため、迷わず導入できるのも嬉しいポイントです。
2. RESERVA
RESERVA(レゼルバ)は、「件数制限+機能制限」タイプの予約システムです。
月間予約件数50件、登録顧客件数250件、利用できる機能数43と、一部制限はありますが、フリープランであれば永続的に無料で利用できます。
350以上の業種に対応しており、フリー(無料)のほか、シルバー、ゴールド、エンタープライズ、スイートの有料プランが用意されています。
長期的なスケーラビリティを重視する事業者に向いています。
3. STORES予約
STORES予約(ストアーズよやく)は、「件数制限+機能制限」タイプの予約システムです。
月間予約件数50件、予約ページ公開数2と、一部制限はありますが、フリープランであれば永続的に無料で利用できます。
多様な業種への対応とカスタマイズ性に優れており、フリー(無料)のほか、スモール、チーム、ビジネス、エンタープライズの有料プランが用意されています。
多業種対応かつ、デザイン面を重視した予約受付を目指したい方におすすめです。
4. SELECT TYPE
SELECT TYPE(セレクトタイプ)は、「件数制限+機能制限」タイプの予約システムです。
予約カレンダーは10個まで作成可能で、直近100件までの予約履歴も管理可能。
無料プランでは、予約受付は7日先までという制限がありますが、見た目にこだわりたい、自由に質問項目を設定したい方にはマッチします。
ビジュアル面を重視した店舗運営に向いています。
5. Airリザーブ
Airリザーブ(エアリザーブ)は、「機能制限」タイプの予約システムです。
多くの無料予約システムが期間や件数制限をしているなか、Airリザーブのフリープランは月間の予約件数に上限がありません。
しかし、フリープランでは予約管理や顧客管理といったシンプルな機能に限られており、予約フォームのカスタマイズやGoogleカレンダーとの連携といった機能は有料プランのみ利用できます。
フリー(無料)ほか、ベーシック、スタンダード、プレミアムの有料プランが用意されています。
予約数は多いが、使う機能は最低限で問題ないという方や、予約業務をシンプルに完結させたい事業者に向いています。
最適な予約システムを見つけるために
無料で使える予約システムは、コストを抑えて気軽に導入できる点が大きなメリットです。
各システムの無料プランで提供されている機能範囲や件数制限、操作性などをじっくり比較検討し選びましょう。
また、無料プランはあくまでも「お試し」と考えることをおすすめします。
将来的な成長を見据え、必要な機能やサポート体制が不足しないか、有料プランへの移行はスムーズかという点を確認しておく必要があります。
最適な予約システムを見つけて、業務の効率化、ビジネスの成長につなげましょう。
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