クラウド型予約システム徹底比較

予約システムを検討するときに考えるべきこと

公開日:2019.12.14 更新日:2022.03.09
予約システムを検討するときに考えるべきこと

管理やユーザーの利便性の為に予約システムを導入する企業は多々ありますが、思ったよりも効果が出ていないところもあります。これはなぜ便利になるのか?を考えていない為に起きてしまった事が考えられます。IT導入補助金の対象になるからといってコストはゼロではありません。導入後に失敗しない為にも、どの部分に着目すべきか紹介しています。これから導入検討している方はもちろんですが、システムを入れた後も思った効果が出ていないという方にもぴったりの情報です。

なぜ予約システムが必要か考える

そもそもなぜ、予約システムの導入検討をしているのでしょうか。漠然と「便利になるから。」と答える企業もありますが、果たしてそれは本当でしょうか?

利用者分析が甘いと予約システムは売上アップに繋がるどころか、顧客自体を減らしてしまうリスクもあります。例えば高齢者の多い病院は、電話予約が一般的で中には予約自体を嫌がる患者もいます。その為、完全予約制を取ったり予約システムのみで予約を行ったりすると患者離れが起きます。

ネット予約のピーク時は22時前後といわれていますが、その時間帯に営業している店舗(サービス)であれば電話、またはメール予約でも十分まかなえます。しかし22時まで営業していないサービスに関しては、予約システムを導入すると新規顧客確保効果が期待出来ます。

人件費削減の為に導入検討している企業もありますが、確かに電話やメールのやりとりは削減されます。定期メンテナンスだったりスタッフへの研修だったり、別の部分でコストが発生する可能性もあります。

予約システムは便利なサービスですが、使い方や提供しているサービスによってメリットにもデメリットにもなります。検討の際は「なぜ必要なのか。」そして「どの様に利用するのか。」を明確にして下さい。

導入によって効率アップが図れるか

予約システムは導入してすぐに効率アップが図れるものではありません。別の項目でも説明した様に、スタッフ研修やシステム導入、更には定期メンテナンスとこれまで運用していたものとは別の部分で時間が取られます。

特に大きく時間を割くのはスタッフへの研修です。新しいシステムの使い方をゼロから教え、その上でデモ稼動やアナログと併用の稼動が必要になるケースもあります。これらの導入は遅くても3ヶ月前からアクションが必要なので、今すぐに効率化を図るのであればもう少し検討した方が良いです。

但し予約システムの使い方を熟知すれば効率アップは可能です。営業時間外に予約受付をしてくれるので新規顧客の獲得、または入力された顧客情報をサーバー側で管理してくれるので紙ベースの媒体は不要になります。もちろん在庫を保管していた物理的なスペースも削減されるのでそれも強みになります。

これまで膨大な数の資料から顧客情報を探していた場合も、クラウドから検索出来るので時間短縮にも繋がり効率化が期待出来ます。予約システム自体が外部サービスと連携出来るタイプもあるので、これまでよりも簡単に分析が出来るのも効率化に繋がります。

お客様の利便性は向上するか

気になっているサービスがあるが電話連絡しか手段が無い。電話が苦手、あるいは営業時間内に連絡が出来ないなど理由は様々ですが、これらは予約システムを導入する事で解決します。

システム導入を検討している時はどうしても運営側の立場に立って考えてしまうのですが、実際に利用するのはお客様なのでその立場に立って利便性を検討してみましょう。単純に予約が出来るシステムよりも、キャンセル待ち予約だったり混雑時間が掲載されていたりする方がお客様にとって利便性があります。仮に希望した日時に予約が出来なくても、空いている日時を提案してくれるとつい予約してしまうという方もいるでしょう。そのちょっとした手間や機能がかゆいところに手が届くものになるのです。

またデザインもお客様の利便性に繋がる重要な検討ポイントです。分かりやすいメニューや親近感の沸くレイアウトは新規顧客を確保するだけでは無くリピーターを増やす働きもあります。いくら運営側が使いやすいシステムでもお客様が使いにくいと感じた場合は意味がありません。当然web予約ではなく従来の電話やメールでの予約を希望する方もいるので、ネットだけでは無く複数の選択肢を残しておくのも良いです。

費用対効果は適切か

人的コスト削減の為に予約システムを導入する企業は多いですが、費用対効果を得る為には何を考えるべきでしょうか。わかりやすく言えばコストパフォーマンスの良いシステムかどうか?と判断する必要があります。いくら多機能で使いやすくても費用対効果が低いと赤字になりかねません。継続した赤字は負債になり、そのシステム利用を維持出来なくなります。

多くのメーカーが予約システムをリリースしているのですが、中には無料期間を設けているシステムだったり一定の機能までは無料で使えるものだったりします。費用対効果を確認するにはまずこれらの無料プラン、期間を使って判断するのが賢明です。無料プランだからといって低機能ではなく、サービスによっては十分無料プランでまかなえる場合もあります。使っていく中で欲しい機能や物足りなさを感じた時にグレードアップする事で、費用対効果を正しく図れます。

ちなみに予約システムは人的コスト削減を叶える代わりに、月額費用やメンテナンス費用などのランニングコストが必要になります。これらの費用とアナログ予約をしていた時の人的コストと比較してみて下さい。

サポートはしっかりしているか

精密機器やそれに付随するシステムは便利ですが万能ではありません。特にシステムはメンテナンスだけでは無くサーバーダウンやエラーを起こし利用出来なくなってしまうケースもあります。そんな時、自社にエラー解析や修復が出来るスタッフがいれば良いのですが全ての企業がそうではありません。
トラブル時にどの程度サポートしてくれるかも検討の際に必要な情報です。多くの企業が電話やメールサポートを行っていますが、中には有償プランで無いとサポートが受けられない場合もあります。チャット形式、遠隔操作でのサポートと企業によって提供しているサービスは様々です。自社に合ったサポートを選択し、万が一の自体にいち早くトラブル解決が出来る様にして下さい。

多くの方から支持されているメーカーでは、トラブルだけでは無くメンテナンスサポートをしているところもあります。契約時にサポート有無はもちろん、メンテナンスの有無を確認しておくと良いです。

他にも導入時に研修をサポートしてくれるプラン、あるいは保障だったりアフターサポートに力を入れていたりする企業もあるので、まずは資料請求や打ち合わせして目星をつけてみましょう。少しでも自社に合わないと思ったら無理して契約する必要はありません。

まとめ

これから予約システムを導入するに当たって、検討すべきポイントは企業によって違いますが根っこの部分である箇所はある程度一致しているので参考にして下さい。まず導入する理由、そして費用対効果を先に考えます。なぜ必要なのか?その先にどのくらい費用対効果があるのかを明確にしなければ、損失を出すリスクを抱えます。運営側だけでは無くお客様の立場に立ち、どうすればより便利に使えるかを検討するのも良いです。

そして忘れてはいけないのがサポートの有無です。トラブルだけでは無くメンテナンスやケアの面に力を入れている企業をチョイスして下さい。