業務を改善できる「歯科医院」におすすめの予約システム5選

営業活動の機会が限られる歯科医院にとって、予約受付は重要な業務のひとつです。
しかし、実際には、電話対応に追われ患者対応や診療に集中できなかったり、予約ミスや無断キャンセルなど、管理の手間が負担になっていたりする医院も多いのではないでしょうか。
患者様の情報を一元管理できる予約システムを導入すれば、予約業務の自動化・効率化はもちろん、患者満足度の向上やスタッフの負担軽減、経営改善にもつながります。
本コラムでは、歯科医院への予約システム導入のメリットや選び方のポイント、小規模・個人経営の医院にも導入しやすいおすすめのシステム5選を紹介します。
目次
歯科医院に多い予約管理の課題
歯科医院でよく見られる予約管理の課題は、以下のとおりです。
- 診療時間外の予約の取りこぼし
- 受付対応や記録への奔走
- 次回来院に向けた患者フォローの不足
- 予約のダブルブッキングなどのヒューマンエラー
- 無断キャンセルの多発による機会損失
歯科医院では日々多くの患者対応をこなす中、予約管理が大きな負担になっているケースが少なくありません。
患者様からは予約が取りづらいといった不満が生じ、医院側も予約受付の対応に追われることで診療に集中できず、予約ミスが多発するなど、双方にとって問題となっています。
診療時間外の予約の取りこぼし
歯科医院の予約に関する課題として、診療時間代の予約の取りこぼしがあります。
診療時間外や休診日には電話がつながらないことで、患者様が予約をスムーズに取れないケースは少なくありません。
特に最近では、夜間診療やネット予約に対応している歯科医院が増えており、気軽に予約が取れる他院に流れてしまうことがあります。
忙しい現代において、思い立った時にすぐ予約できるかで歯科医院を選ぶ方も多く見られます。
予約環境が原因の機会損失は、新規患者の獲得にも大きく影響するので、早期の対策が必要です。
受付対応や記録への奔走
日々の電話対応や予約情報の記録に時間を取られ、受付スタッフや歯科助手が本来の患者対応に集中できないケースもあります。
特に、少ないスタッフで運営している医院やピークの時間帯は、診療補助をしながら受付と電話応対を並行することもあり、スタッフの負担が増えるだけでなく、業務の質を低下させる恐れもあります。
集中しづらい環境下ではミスも発生しやすく、患者満足度にも影響を与えるため、課題と感じる医院が多いポイントです。
次回来院に向けた患者フォローの不足
次回来院を促す患者フォローがきちんとできないことも、歯科医院が抱えやすい課題です。
定期メンテナンスなど継続的な来院意思がある患者様でも、次回の予約を取り忘れてしまう方は少なくありません。
医院側もフォローアップの連絡をする余裕がなく、再来院のきっかけを失っていることがあります。
フォローアップがシステム化されていない場合、患者データの管理や再来院促進のアプローチが滞り、結果として患者様の定着率低下につながるという課題があります。
予約のダブルブッキングなどのヒューマンエラー
アナログな予約管理をしている歯科医院では、ヒューマンエラーの起きやすさが課題といえます。
紙台帳やExcelでの管理では、記入漏れや読み違い、入力ミスなどのヒューマンエラーが発生しやすくなりがちです。
特に複数のスタッフで予約管理をしている医院では、ダブルブッキングが起こりやすく、記入方法が統一されていないことで確認に時間がかかるといった悩みが多くあります。
患者様から次回の予約確認などの問い合わせがあってもすぐに対応できない場合もあり、医院全体の信頼を損なう原因にもなりかねません。
無断キャンセルの多発による機会損失
無断キャンセルは歯科医院の収入に大きくかかわる課題のひとつです。
リマインドの仕組みがないと、患者様が予約をうっかり忘れてしまうなど、無断キャンセルや直前キャンセルが起きやすく、診療時間に空き時間が発生してしまいます。
無断キャンセルが続くと、医院の運営にも影響を及ぼすだけでなく、他の患者様の予約機会を奪ってしまうことにもなります。
機会損失を防ぐため、リマインドメールの送信やキャンセル率のデータ分析といった対策が不可欠です。
歯科予約システムの導入で得られる5つのメリット
歯科医院が予約システムを導入することで得られる5つのメリットを紹介します。
- 集患や再診率が向上する
- スタッフの負担軽減と業務効率アップする
- 無断キャンセル対策につながる
- データ活用でマネジメントがしやすくなる
- 患者満足度が向上する
予約システムは、単にネットで予約を受け付けるだけの仕組みではありません。
業務効率の改善やスタッフの負担軽減、患者様の満足度向上など、歯科医院にとって多くのメリットをもたらします。
集患や再診率が向上する
予約システムを導入することで、患者様は診療時間外であってもスマホなどから簡単に予約ができるようになります。
電話がつながらないことで他院に流れてしまうといった機会損失を防げることも、集患につがなるポイントです。
また、リコール(定期健診)やホワイトニングなど、再来院を促すリマインドメールを自動で送信できる機能は、再診率アップに直結します。
思い立った時にすぐに予約できる仕組みは、患者様にとってのストレス軽減にもなります。
スタッフの負担軽減と業務効率アップする
予約システムによって、電話対応や予約台帳への記入、カルテへの転記といった手作業の手間が大幅に削減されます。
電話やメールでの予約受付の対応時間だけでなく、予約台帳への書きうつしの時間も不要です。
さらに、予約情報は複数の端末で自動的に反映・共有されるため、ミスを防ぎスムーズな情報管理が可能となります。
スタッフは患者様をお待たせする時間を減らし、本来の来院した受付対応や診療補助に専念できるようになるのもメリット。
結果として、スタッフの負担軽減と医院全体の生産性向上に大きく貢献するでしょう。
無断キャンセル対策につながる
予約システムによって、無断キャンセル・直前キャンセルを大幅に減らせることもメリットです。
自動リマインド機能を活用すれば、前日や数時間前にメールやLINEで通知でき、患者様がうっかり忘れてしまったというケースを防止できます。
キャンセル率の低下はもちろん、空き時間の最小化や収益の安定化にも効果的です。
キャンセル履歴や傾向を分析できるシステムも多く、自院に合った改善策を立てやすくなる点も魅力です。
データ活用でマネジメントがしやすくなる
予約状況や来院頻度、キャンセル率といったデータを自動で蓄積できることも、予約システム導入の大きなメリットです。
データを分析することで、キャンセルの多い時間帯や時期、予約が集中する曜日など、運営改善に役立つ傾向を把握できます。
さらに、患者様の年齢層や診療内容などのデータを分析すれば、自院のターゲット層に合わせた集患戦略も立てやすくなるでしょう。
予約システムは、単なる予約管理ツールではなく、医院経営をサポートするマネジメントツールとしても効果的です。
患者満足度が向上する
予約システムのメリットのひとつが、患者様の利便性が高まり、安心感につながることです。
時間を気にすることなくオンライン予約や予約変更ができると、「診察時間内に電話をしないと」という不便さがなくなります。
予約確認の自動送信やLINE連携などの機能により、通いやすい、親切な医院というポジティブな印象を与えられます。
結果として、自然と口コミや紹介による新規来院も増え、医院全体のブランド価値向上にもつながるでしょう。
歯科予約システムの種類と費用
予約システムには主に以下の2種類があり、それぞれ機能や特徴、費用が異なります。
- 汎用型
- 歯科特化型
それぞれの特徴を知り、自院に合ったタイプを選びましょう。
汎用型予約システム
飲食店や美容サロンなど、幅広い業種で利用されているタイプが汎用型予約システムです。
▼汎用型予約システムの特徴
- シンプルな操作で予約の受付・管理
- 導入しやすさとコストパフォーマンスの良さ
- 高いカスタマイズ性
業種に特化しない汎用型予約システムであっても、歯科医院で問題なく導入が可能です。
例えば、WEBサイトやLINEからの予約受付、自動リマインド送信、複数スタッフのスケジュール管理など、歯科医院の運営にも対応する機能が備わっています。
診療内容に応じた所要時間の設定や、変更・キャンセルにも柔軟に対応できるため、空き時間を減らして効率的な運営ができます。
導入費用は、初期費用、月額費用ともに数千円から数万円程度が一般的です。
無料で使用できるトライアル期間を設けているサービスも多く、実際の使い勝手を試してから導入を検討できるのも安心です。
まずは低コストで導入したい、自院のスタイルに合わせて柔軟に使いたいという医院におすすめです。
▼関連記事
歯科特化型
歯科医院向けに設計された歯科特化型システムは、予約管理だけでなく電子カルテとの連携など、より専門的な機能を備えています。
▼歯科特化型予約システムの特徴や機能
- 患者情報を自動でカルテに反映
- 月初の保険証確認を省略化
- 事前のWEB問診やオンライン診療に対応
歯科医院の業務に合わせて設計されているため、スタッフの事務負担を軽減できる機能が豊富といえます。
機能が充実している分やや高めの価格帯で、月額1~5万円程度が目安です。
初期費用は数十万円かかる場合も多く、汎用型に比べて高額となる傾向があります。
既に予約システムを導入しているものの、機能面で物足りなさを感じるといった歯科医院におすすめです。
歯科医院に適した予約システムの選び方
数ある予約システムの中から歯科医院に適したシステムを選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。
- 直感的に使いやすい操作性があるか
- 自院に合わせてカスタマイズできるか
- ホームページやLINEと連携可能か
- コストパフォーマンスは妥当か
- 患者のデータを分析・活用できるか
各システムの特徴や機能を比較検討し、自院にとって適切なサービスを検討することが大切です。
直感的に使いやすい操作性があるか
まず予約システムで重視すべきポイントは、スタッフが迷わず使える操作性です。
直感的に操作できるシステムなら、予約内容の確認や変更、キャンセル対応もスムーズに行え、スタッフの事前研修などの手間も省けます。
マルチデバイス対応なら、各スタッフが操作のしやすいデバイスで予約の確認が可能です。
導入前には無料トライアル期間を試して、日常業務の中で使いづらい部分がないかを確認しておくと安心です。
ストレスなく使えるかをチェックしてから本格的に導入することで、より高い効果を上げられるでしょう。
自院に合わせてカスタマイズできるか
歯科医院ごとに診療体制や運営ルールは異なるため、予約画面のカスタマイズができるかも重要なポイントです。
例えば、診療内容や担当医ごとに予約枠を細かく分けたい場合や、診療時間を曜日ごとに変更したい場合など、自院のスタイルに合わせた設定ができるかを確認しましょう。
また、患者データの管理項目も医院によって様々です。
年齢や来院頻度、診療内容といった情報を、自院に必要な形でフィルタリングできるなど、使いやすく設定できることは利便性の向上につながります。
このようなカスタマイズや設定変更を、専門知識のないスタッフでも簡単に実施できるシステムであるかも重要です。
ホームページやLINEと連携可能か
ホームページやLINEなど、既存サービスと連携できるかも、予約システム選びでは大切です。
既にホームページを持っている場合、予約システムを埋め込めると効率性がアップします。
ホームページから直接予約できるようになれば、患者様は電話をかける手間がなくなり、医院側も受付対応の負担を減らせます。
また、最近ではLINEと連携できる予約システムも増えています。
患者様が普段使い慣れているLINEからそのまま予約でき、予約のリマインド通知やキャンセルも自動化できるのが特徴。
LINE内で一連の手続きが完結するため、メッセージの見落としを防ぐだけでなく、予約や変更にかかる時間短縮にもつながります。
連携機能によって利便性が向上することで、患者様の満足度や再来院率にも大きく貢献するでしょう。
コストパフォーマンスは妥当か
予約システムの導入を検討する際は、月額費用だけでなく、初期費用やオプション料金も含めたトータルコストで判断することが大切です。
無料で利用できるプランも多くありますが、使える機能や予約件数に制限がある場合もあります。
また、必要なオプションを追加していくうちに予算を超えてしまいかねません。
必要な機能とコストのバランスを見極め、自院の規模やスタッフ数、運営スタイルに合ったサービスを選びましょう。
まずはトライアルや低価格プランで使用感を試し、その後自院のニーズに合わせてアップグレードする方法もおすすめです。
価格の安さや口コミだけを見るのではなく、自院にとって必要な機能が過不足なく揃っているかを基準に選ぶのがポイントです。
患者のデータを分析・活用できるか
予約システムの導入効果を最大化するためには、データ分析機能を活用できることもポイントです。
患者様の年齢層や居住エリア、来院頻度などのデータを可視化できるシステムであれば、経営改善に直結する情報を得られます。
さらに、これらのデータを活用して、適切なタイミングでのリマインド送信や特定の患者様へのアプローチを行うことで、再診率アップも期待できます。
歯科医院におすすめの予約システム5選
ここでは、歯科医院におすすめの予約システムを5つ紹介します。
- ResKa
- Airリザーブ
- DentNet
- ApoDent
- Square予約
予約システムには、他業種に対応するものから歯科医院に特化したものまで、様々なタイプがあります。
数ある中から搭載している機能や強みを比較し、自院の課題をもとに適したシステムを検討することが大切です。
ResKa
ResKa(レスカ)は、歯科医院にもおすすめの多業種向け予約システムです。
予約と顧客管理が一括できるシステムで、シンプルで使いやすい操作性の高さが強み。
患者様情報の登録後はマウスやタッチ操作のみで予約入力、管理ができるため、パソコン操作が苦手なスタッフでも簡単に扱えます。
患者データのカスタマイズも簡単にでき、別のツールからの移行がスムーズな点も特徴です。
さらに、サーバーには信頼性が高いAWS(Amazon Wen Services)を採用しており、個人情報保護の面でも安心です。
1か月間の無料トライアルが利用できるので、実際に使い勝手を確認してから導入を検討できます。
Airリザーブ
Airリザーブは、大手企業として知られる株式会社リクルートが提供する予約システムです。
予約と同時に顧客管理ができるので、これまで行っていた手入力などの業務を大幅に削減できます。
歯科医院での導入事例も多く、予約時の自由記入欄を活用して事前に問診表を記入してもらうことも可能。
オンライン決済機能もあり、来院時の待ち時間を減らして患者様をスムーズに案内できます。
無料プランから利用できるため、小規模の歯科医院や試験導入にもおすすめです。
DentNet
DentNet(デントネット)は、株式会社ジェニシスが提供する歯科医院特化型の予約システムです。
同社が提供するスマホアプリ「Dent AI」と連携し、受付、会計、次回予約までを一括管理できるのが特徴。
スマホ診察券を導入すれば、患者様が診察券をなくす、忘れるといったことがなくなり、受付業務もスムーズになります。
SMSやLINE、音声通話による自動連絡機能も備えており、無断キャンセルの防止にも効果的です。
さらに、独自の「キャラナビ機能」では、生年月日や性別から患者様・スタッフの個性をキャラクター分類し、相性を可視化できる機能も搭載。
患者様の特徴がひと目で確認できるため、スタッフ教育や効果的なアプローチなど、様々な活用ができます。
導入費用は必要な医院の規模や必要な機能によって異なりますが、それぞれの医院に適したプランを提案してもらえます。
ApoDent
ApoDent(アポデント)は、歯科医院用医療機器の製造などを手がける株式会社ナルコームが提供する、歯科医院特化型の予約システムです。
メール、SMS、LINE、アプリ通知の4種類の方法で患者様にお知らせを送信できる柔軟性が魅力。
患者様用のオリジナルアプリ「デンタルパス」では、再初診予約や受付、予約確認ができ、医院とのチャット機能も搭載しています。
電話CTI機能を使えば、電話がかかってきたときに患者情報がパソコン上に自動でポップアップ表示されるため、受付や問い合わせにも瞬時に対応できることも魅力です。
30日間の無料体験版も提供しているため、自院にとって必要な機能をしっかり見極めてからプランを検討できます。
Square予約
Square予約は、キャッシュレス決済代行サービスで知られるSquare株式会社が提供する予約システムです。
医療機関の導入実績があり、予約から決済までを一元管理できることが特徴。
ネット予約と電話予約受付を合わせた管理や、自動リマインドメール配信、患者情報の自動蓄積・管理が可能なので、これまで日常的に行っていた業務の負担を大幅に削減できます。
顧客管理では、顧客に関するメモや申し送りの記載に加え、文書などのファイルも添付できるため、必要な情報を漏れなく記録できる点も便利です。
また、Square決済と連動させることで来院時の支払いもスムーズになり、待ち時間の軽減にもつながります。
Square予約には無料プランがあるので、使用感を確認してから昨日が充実したプランへの変更がいつでも可能。
自院のスタイルに応じてアップグレードできるのも魅力です。
歯科予約システムで診療に集中できる環境を
予約システムを導入して、歯科医院の本来の業務である診療に集中できる環境を整えましょう。
歯科医院の運営において、電話対応やスケジュール調整、リマインド管理など、予約関連の業務はスタッフの負担になりがちです。
予約システムによって、スタッフの業務負担が軽減されることで、患者対応や診療補助に集中でき、結果的に患者満足度の向上につながります。
また、ホームページからの直接予約やLINEやアプリなど、患者様が使い慣れたツールで予約できれば、新患の獲得と再診率アップも期待できます。
より大きな効果が得られるよう、それぞれの機能や使い勝手を比較し、自院の診療スタイルに合ったシステムを選びましょう。
他の予約システムについては、以下で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
RANKING
総合ランキング
COLUMN
コラム
CATEGORY
カテゴリー
TOPICS
トピックス








