【2024年版】予約管理システム比較

予約システムの導入は自作可能?プラグイン?クラウド型?どっち?

公開日:2022.12.02 更新日:2024.01.05

今、注目のオンライン予約システムですが、開発業者に発注するとかなりのコスト高です。
低コストで自作する方法もありますが、高いプログラミング力が必要となり、なかなかハードルが高いと言われています。

ここではゼロから自作するメリット・デメリットを確認し、WordPressプラグインなどを利用してもっと簡単に自作する方法を解説します。

自作よりも安心で効果的なクラウド型予約システムの利用も考慮し、どっち?と悩む方にどちらを選ぶ方が得なのかを提案します。

目次

予約システムを自作するにはプログラミング技術が必要

自社ニーズに合った予約システムの導入から最適化までの費用負担を考えれば、コストをかけずに自作するのが良いと思うかもしれません。

一般的に、開発業者などに委託する場合はそれなりにコストがかさみます。
そこで費用削減のために、ゼロからシステムを自作するケースも少なくありません。

ただし予約システムをゼロから自作するには、最低でも次のポイントをクリアする必要があります。

プログラミング言語によるコーディング

HTMLや CSSといったマークアップ系のプログラミング言語をはじめ、予約システムに必要な機能を持たせるためのPHPやJava・Javascriptなどのプログラミング言語の知識がないと、実用的なコーディングができません。

利便性を高めるための機能を搭載する

WEB上で完結する予約システムにするには、集客率や購入・契約の実績を上げるための予約管理やセキュリティ対策、オンライン決済の機能などの搭載が必要。

これらの機能を構築するためにはプログラムのコーディング技術に加え、さらにWebマーケティングのノウハウも必要です。

なお、スマートフォン全盛の時代ですから、PC上だけでなくスマートフォンなどのモバイル端末でも使いやすい予約システムにすることも欠かせません。

さらに、集客率をアップするためのSEO対策やWEBマーケティングのデータ分析、顧客管理のための機能も付随させるのであれば、自作のハードルはかなり高まります。

自作で予約システムを構築するメリット・デメリット

そこで、これから予約システムを自作しようと考えている方は、システム構築の前に自作のメリット・デメリットを考慮してみると良いかもしれません。

メリット

すでにプログラミングの知識・技術を持っているならば、既存の自社サイト上にシステムを追加する形で導入できます。
有料の専用ツールなどを使用せずとも、一からプログラミングすれば自社ニーズに合った最適な予約システムを構築できます。

初期費用がほとんどかからない

既存のWEBサイトに自身でプログラミングするため、導入費も最適化のカスタマイズやメンテナンスの費用もほとんどかかりません。

ちなみに開発業者に委託する場合、最低限必要な予約機能を中心に備えたシステムを発注すると100万円単位の費用がかかります。

従業員のシフト管理や在庫管理と連携させる機能や、Webマーケティングのためのデータ分析機能も付加させる場合、少なくとも300万円以上の費用を見ておかないといけないでしょう。

自社の予約管理に適したシステムが構築できる

自社の予約管理の現状を踏まえてプログラミングしますから、余計な機能を搭載するような無駄は生じません。
同時に、必要となる機能を確実に網羅できるのも自作プログラムのメリットです。

開発業者への委託では、機能の選択や機能の内容を決定するまでに手間暇がかかるかもしれません。
幾度も修正をしなければならないケースも珍しくなく、大きな費用をかけたからといってスムーズに導入できるとは限りません。

また、開発業者で扱う予約システムのプランによっては、機能が不十分であったり、不要の機能がセットになっていたりすることがよくあります。

随時予約システムの最適化が維持できる

予約システムは導入後に改善の必要が生じるものです。
実際に使ってみて初めて不具合や不備が確認できるため、途中で修正・改善の作業が発生します。

自作プログラムであれば、担当のプログラマーが随時に機能や使い勝手を修正しますから、システムの最適化という点ではメリットです。

デメリット

自作プログラムはコスト面やシステムの最適化でメリットがありますが、そもそもシステムのプログラミング上で困難があります。

プログラミングの難易度は高い

予約システム作成には複数のプログラム言語を使いこなし、Webマーケティングで実績を上げるための専門知識や技術を習得する必要があります。

つまり、ゼロから自作する場合は技術的ハードルが高く、手間暇がかかってしまうのが現実です。

自作プログラムで業績を上げるには、専門技術を習得したプログラマーが担当することが必要。
仮に必要となるプログラミング・スキルを習得する場合は、スクールなどに通う必要が出てくるでしょう。

3か月の短期コースでも数十万円のが学費がかかりますし、習得したからといって簡単にシステムを立ち上げられるとは限りません。

予約システムの完成度を高めるために修正や改善の手間がかかる

自作プログラムにおいては、複雑な予約システムになればなるほど不具合が生じてしまう機会が多くなります。
導入後に発生した不具合や使い勝手の悪さを修復する作業も困難です。

どこをどう修正すれば良いのか?においても、高い知識やスキルが必要となります。

つまり、利用者にとって使い勝手の悪い予約システムを提供するリスクがあり、その都度対応をする手間も発生してしまうのです。

Webマーケティングの応用には専門知識やノウハウの習得が必要

Web上で完結する予約システムの導入メリットとして、スムーズでミスのない予約管理による集客率のアップがあります。

また、リピーター確保のための機能を備え、利用状況のデータを分析し業績アップのためのWebマーケティングツールとしても有効です。

こういった機能を持たせるためには、単にプログラミングができるだけでは不十分です。
この点では、専門家が作る既存の予約システムの方が断然優れていると言えるでしょう。

初歩的なプログラミング知識で予約システムを自作する方法

専用ツールを利用することで、自作による予約システムの導入が簡単になり、初歩的なプログラミング知識でも、使い勝手の良い予約システムが構築できます。

また、無料のツールもあるので、予約管理のコストも大幅に抑えられるでしょう。

WordPressのプラグインを利用して自作する

WordPressのプラグインを利用すれば、専門的なプログラミングの知識・スキルを必要とせずに予約システムが構築できます。

設定方法は画面上の指示に従うことで無理なく構築できますし、あらかじめ利便性の高いシステムに仕上がっているため、誰でも簡単に予約管理が実施できるでしょう。

プラグインの設置は比較的に簡単

プラグインの設置方法は「プラグインのインストール」「カレンダー設定」「ページ公開」の3段階で、マニュアルに従えば設定は簡単です。

【設定方法】

  1. プラグインをインストール:ダッシュボードの「プラグイン」からテーマを選んでインストール
  2. カレンダー設定:インストールしたテーマを有効化して、カレンダー機能を設定する
  3. ・基本設定・通貨設定・時間設定など一般的な設定をする
    ・顧客による必要事項の入力のためのフォームを設定する
    ・予約完了で店側と顧客に送られる自動返信メールを設定する
    ・オンライン決済方法を設定する

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WordPressプラグインを利用するメリット

WordPressのプラグインを利用するメリットは以下の4つ。
専門的なプログラミングの知識がなくても利用できるプラグインは、開発業者に依頼することはハードルが高いと感じている方には有効な手段の1つです。

  • 基本的な予約管理がオールインワンで実施できる
  • 予約データの収集・分析ができるプラグインも多く、マーケティングツールとして有効
  • 直感的な予約画面で使いやすく、リアルタイムで予約状況が把握できる
  • アップグレードやカスタマイズも比較的に自由にできる

WordPressプラグインを利用するデメリット

デメリットは以下の4つです。
専門的な知識は不要ではあるものの、予約システムの機能面でいくらかの制約があります。

  • 機能が豊富とは言えず、カスタマイズやバグの修正が困難となるかもしれない
  • 電話予約やSNSによる予約システムをはじめ、他のシステムとの連携が困難
  • あらかじめ設定されている受付数の上限を超える対応ができない
  • 日本語に対応していないプラグインもある

WordPressプラグインのおすすめ3選!

おすすめのプラグインを3つご紹介します。

Pinpoint Booking System(飲食店・サロン・スクール向け)

予約フォームは月単位・日単位・時間単位に設定でき、基本的な機能が網羅されています。
つまり、どの業種でも使えるタイプのプラグインです。
また、長期の予約データが集積できるため、顧客分析のツールを使ってWebマーケティングツールとしても使用可能です。

BOOKING PACKAGE(飲食店向け)

こちらは曜日単位での予約スケジュールが組めます。
予約フォーム以外の申し込みも、ダッシュボードからの手入力で無制限に受け付けできるのもメリットです。
手続き完了・変更・キャンセルに対する自動送信メールの機能や定休日の設定、各予定表の締め切り指定など飲食店に人気の機能が豊富です。

Events MANAGER(イベントに特化したプラグイン)

プランは無料版・有料版・プロの3つで、個人的なイベント企画から大規模イベントの予約管理に対応しています。
ブッキング機能(決済機能を含む)やGoogleマップとの連携によるマップ機能もあり、予約からチケット販売、当日の案内までがWeb上で行える優れたシステムです。

Googleフォームを利用して自作する

Googleフォームは無料のフォーム作成ツールで、Googleアカウントがあれば誰でも利用できます。
Googleフォームを使うことで、アンケートや問い合わせフォーム、予約フォームが手軽に作成できるのが魅力です。

なお、Googleスプレッドシートと連携することで予約データを一覧にまとめることができ、条件ごとのデータ絞り込みなどで顧客管理もできます。

専門的なプログラミング知識・スキルがなくても、簡単なパソコン操作で予約システムが作れるので、こちらで予約システムを行なっている店舗も少なくありません。

ただし、Googleフォームで予約システムを導入する場合は、機能面で注意点があります。
凡庸タイプのフォームですから、次のようなデメリットが生じます。

  • カレンダーとの連携ではGAS(Google Apps Script)のコーディングが必要となる
  • 申込者にGoogleアカウントが必要となる場合もある
  • カスタマイズや不備を最適化するのが困難
  • データ分析などの機能がないため、顧客管理を徹底するのが困難

電話予約サービス(簡単なフォーム+電話代行)

プログラミングを行なって予約システムを構築するのが困難な場合、「予約受付代行サービス」で予約管理することができます。

コールセンターが24時間365日対応で電話予約を代行してくれますので、安心して実業に専念できるのがメリットです。

予約状況は随時ネットで連絡、代行業者が自社のWebサイト上に予約フォームを構築し、リアルタイムで予約状況を反映させてくれます。

店舗側はパソコンで予約確認ができますし、利用者も安心して予約申し込みができるサービスです。
ただ、ネット上での予約が当たり前になりつつある中、電話での予約が面倒と感じている方も多いのも事実。

店舗の利用者の年齢層が高い場合にはあまり問題にならないかもしれませんが、若い人をターゲットにしている場合は、やはりネット上で予約受付ができるようにする方が、予約の取りこぼしを防げるかもしれません。

トータルでコストや手間を考えるならクラウド型(SAAS型)予約システムがおすすめ

ここまで説明したように、予約システムを自作する場合は高いプログラミングの知識やスキルが必要です。

プログラミング知識やスキルが不十分であれば、習得までの学費と作成の時間がかかることでしょう。
実績の上がる予約システムを構築するとなるとその他の能力も必要となりますから、さらに難易度が高くなります。

ゼロから自作するか、それともプラグインなどを利用して作業負担を軽減するか、どちらにするかは業績にかかわる重要な判断でしょう。
しかし、どちらかを選ぶほどのプログラミング力がない方におすすめの方法があります。

すぐに実用性の高い予約システムを導入されたい方は、既存のクラウド型(SaaS型)の予約システムがおすすめです。

クラウド型(SAAS型)の予約システムのメリット

自作にするか?既成のクラウド型予約システムを利用するか?どっち?
決めるために、クラウド型の予約システムのメリットを確認しておきましょう。

メリット1:豊富な種類から選べる

クラウド型の予約システムは、今や世界中で多種多様なタイプがリリースされています。

業種によってはシステムの機能が違いますが、ネット上には各々の業種に向けた予約システムが提供されていて、自社ニーズに合ったものを選ぶことも難しくありません。

豊富な機能でキメの細かな予約設定が可能ですし、オールインワンで機能がまとまっていて、セットメニューで適したものが選べます。

メリット2:設定から最適化、メンテナンスまでの手厚いサポート

自社サイトに予約システムを設定する作業が簡単になっていますし、分からないところや不具合には手厚いサポートが得られます。
利用している中で生じたバグや不備もカスタマイズできるようになっていて、実用性が高いです。

メリット3:セキュリティ対策も万全

顧客情報を扱う以上、セキュリティ対策は万全でなくてはいけません。
各社によって、対策方法は違いますので、どのようなセキュリティ対策をしているかを確認、より対策がなされたシステムを選びましょう。

メリット4:マーケティグに役立つ

予約データの処理・分析ができる機能を持つシステムも多く、顧客管理システムとの連携でWebマーケティングツールとして役立ちます。

おすすめのクラウド型予約システム3選!

飲食店やサロン・クリニック、旅行などのブッキングといった比較的に規模の小さい予約管理におすすめできるクラウド型予約システムを3つ紹介します。

ResKa


ResKaのおすすめポイントは、『予約と記録を1つのアプリケーションで管理』できることです。
これによって入力作業の手間が大幅に削減しますし、顧客情報のデータ活用がしやすくなります。

なお、管理画面をユーザー自身でカスタマイズできますから、工夫次第でさらに使い勝手が向上します。

主な機能

・直感的に操作できる予約画面で、店舗やスタッフの選択が簡単

・予約の枠設定(時間帯など)が自在にできる

・顧客情報CSV一括登録で顧客情報の移行が簡単

・クラウド管理でPCでもモバイル端末からでも利用できる

・店舗ごとのカスタマイズが可能

・データ通信の暗号化SSLに対応の他、AWS (Amazon Web Services)を利用

料金

27,500円(月額/税込)~

※Plan A、スタッフ数 1~3名の場合

※無料のトライアルがあるので、安心してお試しできます。

STORES予約


こちらは予約管理から月謝集金、顧客管理まで多機能なサービスが評判の予約システムです。
導入前相談の窓口やデモ動画による設定マニュアル、集客アップに役立つSMS用のタグ埋め込みといったオプションもあって、かゆいところに手が届くサービスが魅力です。

主な機能

・個別・グループ予約の受付けで申し込みがラク

・在庫管理と連携させて売り切れ表示できる

・管理者権限機能とスタッフ管理

・スマホ会員向けアプリが設定できる

・自動送信メールによる予約通知やリマインドメール

・顧客情報CSV一括登録

・データ通信の暗号化SSLに対応、24時間365日のシステム監視・報告システム

料金(有料プラン)

8,778円~(月額/税込)~

※ライトプランの場合

※フリープランも用意されています

Airリザーブ

こちらはリクルート社によるクラウド型予約システムで、電話予約や来店予約などと合わせて一元化の保管ができる点で優れています。
予約時の入力項目がメニューごとに設定できますし、予約情報はCSV形式でデータ化され、顧客管理が簡素化します。

主な機能

・ネットと電話予約を一括管理

・予約時の自動メール配信・リマインドメール配信でキャンセル予防

・複数店舗を同時に管理できる

・予約時アンケート配信でリピート率アップ

・データ通信の暗号化SSLに対応、固定IPアドレス設定可能

料金(有料プラン)

5,500円~(月額/税込)~

※ベーシックプランの場合

※フリープランも用意されています

まとめ

店舗の作業効率がアップすると同時に、利用者の方にも申し込みがしやすい予約システムの導入は大きなメリットです。

費用負担を考えれば自作でコストカットしたいところですが、専用ツールを利用しても自作システムで効果を上げるのは大変かもしれません。

専門的なプログラミング知識がある場合を除くと、実用性など費用対効果を考えれば、クラウド型の予約システムサービスを利用する方がずっと便利で有効的です。

どっち?と迷う前に、まずクラウド型予約システムをチェックするようにおすすめします。